青く燃ゆる心 OF-7・戦闘前
下される鉄槌
何があった? おい?
ちょっと、どうしたのよ? 外でなにかあったの?
ご心配には及びません。何でもありません。こちらへどうぞ。
ゲストは揃った。あと2分半でスタートだ。
急げ! さっさと外の騒ぎを鎮めろ!
今となっては、ヘルマンの名に威厳などありはしない!
彼らはここ数年で育てた私の部下だ。皆、私の命令を忠実にこなすことで、美味しい生活ができるというのを骨身に染みて知っているからな。
ハハハ。今日がこの都市と音楽祭のクライマックスだ。ここ数年で私は十分に報酬を貯め込めたからな。もうこの場所などどうなってもいい。
そうだ、アンタはまだ知らないのだったな。
では心優しい私が最後に教えてやろう。アンタに今まで見せてきた火山の計測データは全て偽物だ。あの火山は間もなく活性化し爆発するだろう。
火山の噴火と共に源石も広範囲に拡散し、少なくともこの都市の半分は破壊されるだろう!
アンタは全てを失うのさ。逆に私は失う物などない。そうだな。噴火が落ち着いたら、再びここに戻って採掘をしてもいいだろうな。
シエスタはやはり私の宝なのだ! ハハハ、この都市のことは私も愛しているぞ、ヘルマン!
よくも言えたものだな。
私は天災トランスポーターだ。火山の噴火から逃れるなど私には容易い。
しかしアンタらはここで敗れ、シエスタが廃墟と化す様子を眼をひん剥いて眺めることになる。
もちろん、最後にはアンタら全員が噴火に呑まれて名誉の死を遂げるだろうな。そして私だけが生き残るのさ。
……オマエら……ロ、ド、ス。
君には失望したよ、クローニン。
失望? 失望だと? 失望したのはこの私だ!
家を失い、ゴミ箱の中で雨風を凌いだ日々を私は永遠に忘れない!
生活を変えるには金が必要なんだ、あの時私は全て悟った! だがアンタはどうだ? 私たちが苦労して集めた金を、あの感染者のゴミどもに使おうとしている!
シエスタという至上の価値を、自分の偽善のために無下にするつもりか!?
クローニン、君は今の自分が何をしでかしたのか、その目でよく見ることだな。
そして、自分が見たものを、檻の中でよく噛みしめるがいい!