ドッソレスホリデーDH-6・戦闘前後発先至
フォントファミリー

フォントサイズ

⌘/Ctrl+
拡大
⌘/Ctrl−
縮小

地図

カジミエーシュクルビアボリバルヴィクトリアイェラグ
クルビアボリバル

名前

ドッソレスホリデー DH-6・戦闘前

後発先至

D.D.D.

おっと~? 伏兵との戦いをやめたミヅキ選手、『龍威鼠心』の女傑たちが埋もれてるはずの、武器屋だった廃墟の上に立っていると思ったら? あれっ、いつの間にか行方不明になっちゃった!

どのカメラにも映ってないし……追跡ドローンも彼を見失っちゃったみたいだね。これは何が起きてるんだ~?

何はともあれ、先頭集団を見てみよう! お! 『甘い夏』が一番最初にスイム区間手前のチェックポイントへ到着したみたいだよ!

さらにそのまま、ほかのチームも続々と通過していくぞ!

一方で、一番気になる『龍威鼠心』はっていうと……はぁ~……一人残って戦い続けたエルネスト選手は負けちゃったみたい。スタッフ判断で戦闘不能、ってニュースが入ってきたよ。

そしてチェン選手とリン選手の方は未だに動きがないみたいだ。

まさか、これは本当に万事休すなのか~っ……!?

ホシグマ

おいおい、冗談だろ!? 頼むぞチェン! お前、こんなところでやられるようなタマじゃないだろうが!

エイヤフィヤトラ

ホシグマさん、チェンさんが勝てるかどうかをすごく気にされてますね。

スワイヤー

そうでもないわよ。アイツがあんなにうるさいのは、チェンに大金を賭けてるからに決まってるわ。

長い付き合いなんだし、今更こんな試合の勝敗なんてもの気にしないでしょうよ。

どうせ、勝っても負けても大して変わらないもの。

アタシとしては、むしろアイツには負けてほしいのよね。そうなれば思いっきり笑ってやれるし。

それよりエイヤフィヤトラ、ちょっとこっちにいらっしゃい。このクリームを試してみましょう、きっとアンタの肌に合うと思うの。

エイヤフィヤトラ

わあっ、いいんですか? ありがとうございます。

――突然、武器屋の廃墟を捉えていたスクリーンから、再びの轟音が鳴り響いた。

D.D.D.

わっ!! まままま、待った待ったあ! こ、これはまさか……!


スクリーンの中、爆風と共に舞った煙が消えていくと――そこには二人の姿がある。自転車を押すチェンとユーシャだ。

D.D.D.

来た! 来た来た来たっ……!! ついに、ついに来たぞ~~!!

皆さんお待ちかね! 『龍威鼠心』のヒロインたちが、試合の舞台へ再・登・場~~っ!!

でもでも、見たところ自転車は一つだけだよね! スイム区間手前のチェックポイントまではまだちょ~っと距離があるぞ。しかも先頭集団はなんと、もう泳ぎ始めちゃってるし!

まだ彼女たちにもチャンスは残されているのかな!?


チェン

お前は先に行け。私は走る。

ユーシャ

乗って。

チェン

?

ユーシャ

二回も言わせないで。早く乗りなさい。

チェン

本気なのか?

ユーシャ

私が漕ぐから、あなたは邪魔な奴らを全部片づけて。


D.D.D.

こっ……これは感動的な展開だー!! 自転車が足りていないにもかかわらず、リン選手はチェン選手を見捨てなかった!!

自転車を漕ぐリン選手! 後ろに立って、妨害してくる敵を片付けるチェン選手!

二人で一つの自転車に乗り、誰もが思わずあっと驚くパーフェクトなチームワークを見せているぅ!

今なら自信を持って言えちゃうね! 彼女たち二人のコンビこそ、今大会の最強ペアだ~~!


ユーシャ

そうやってのしかかられると、髪がぐちゃぐちゃになるんだけど。

チェン

敵が目の前にいるんだ、仕方がないだろう。

お前こそ、そんなに動かないでくれないか?

ユーシャ

ならあなたが漕ぐ?

その時、チェンが突然、ユーシャの頭を上から押さえつけて下げさせた。ユーシャに直撃する軌道で飛来していたタイヤは、当たることなくどこかへ消える。

ユーシャは顔をあげると、頭をチェンの顔面に思い切りぶつけた。

チェン

リン・ユーシャ、お前なぁ!

ユーシャ

あらごめんなさい。偶然よ、偶然。


D.D.D.

『龍威鼠心』はバイク区間を猛スピードで突破して、ビーチに辿り着いたところだよ!

ここまで来れば、スイム区間前のチェックポイントはもう目の前なんだけど……

二人とも、気を付けて! ライバルたちが『龍威鼠心』をそう簡単には通すまいと待ち構えているぞ!

ビーチを彩る激しいバトルが、今! 幕を開ける~~っ!