辞歳行TA-8・戦闘前金錯刀
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ウルサス極東炎カジミエーシュリターニアヴィクトリアカズデルシラクーザレム・ビリトン
ウルサス極東炎リターニアカズデルシラクーザレム・ビリトン

名前

辞歳行 TA-8・戦闘前

金錯刀

司歳台監正

その格好、よく似合っているな。

ズオ・ラウ

か、監正様! 初めてお目にかかります!

司歳台監正

まだ着任して初日だ。そう緊張せずともよい。せっかくの若々しさが削がれてしまう。楽にしなさい。

ズオ・ラウ

はっ! 肝に銘じます!

司歳台監正

……

ズオ・ラウ、ここがどのような場所か知っているか?

ズオ・ラウ

「獣は綏に死し、路は山の隈に絶ゆ」。ここは大討伐の際、我々がある巨獣を包囲し、討ち取った戦場です。

ですが……

ズオ・ラウは言葉を詰まらせ、その話を続けてよいものかと思案した。しかし目の前の人物の励ますような視線を見て、話を続けた。

ズオ・ラウ

ここは同時に、数え切れないほどの兵や民……生きていた人間が、書類上の冷たい数字に変えられた墓地でもあります。

司歳台監正

君よりずっと年上の持燭人でも、そこまで考えが及んでいる者は多くない。

曰く、「燭を灯して巨獣の影を払い、各地を巡視して国の災いを察する」と。

最初の持燭人が松明を掲げて巨獣の存在を明らかにしたからこそ、後の炎国が神から生きる術を奪う戦争があった。

今でも、巨獣の存在を知る人間はごくわずかだ。一般の民衆に至っては知る術もない。

だからこそ持燭人は、影の中で燭火を絶やさず灯し続けなければならない。

ズオ・ラウ

このズオ・ラウ、必ず全力を尽くし、万民の安生を守り抜きます。

司歳台監正

よい決意だ。さて、改めて聞かせてもらおう――君から見て、巨獣とは何だ?

山や川の四季を歩み、我々の監視を受ける代理人たち。彼らを……どう考える?

ズオ・ラウ

人の心すら測り難いのに、ましてや獣の心など……確かに彼らの中には、一時の興や真心から炎国に力を貸した者もいるかもしれません。

ですが利害を考慮すれば、彼らは結局……我々とは異なる存在……敵です。

司歳台監正

敵か……

……敵。

望日前日 酉の刻

ズオ・ラウ

監正様……

なぜ……ここに?

チュエン

その言葉、私が問うべきものではないか?

鎮撫の儀式が終わってから、界園の印をどこに届けた?

ズオ・ラウ

司歳台に異常が発生し、天鏡閣には字鬼が跋扈しています。状況が明らかになるまで待ち、監正様に直接判断を仰ごうと……

チュエン

ならば、ここで渡してもらおう。

この度君が界園から持ち出したものは、例年通りの玉尺ではないと聞いている。それが具体的に何であるかは、司歳台に戻ってから詳しく調べるとしよう。

ズオ・ラウ

それは……

ズオ・ラウは無意識に、よく知っているはずの直属の上司から一歩後ずさりした。

チュエン

……まさか、ズオ持燭人が命令に背く日が来るとはな。

モー・イー

そういうのは結構よ――あなたが司歳台のお頭、チュエンね?

チュエン

まさか天鏡閣に山海衆がいるとはな。この特殊な時期でなければ、巡防営の上から下まで厳罰に処していただろう――それに、衣装を見る限り地位も低くないようだ。

そちらは……陳家の娘か?

チェン

……あなたがズオ・ラウの上司か?

チュエン

不肖ながら。だが、責務を果たす。

モー・イー

何でここにいるのよ。私たちがのこのこやってくるのを待ってたわけ?

チュエン

残念だが、私が待っていた相手は君たちではない。

ズオ・ラウ、印を渡し、友人たちとここを去れ。賊と結託していたことについては、後で話すとしよう。

モー・イー

てっきり、この場でその持燭人に私を捕らえさせて、罪滅ぼしでもさせるのかと思ってたわ。

チュエン

公的な場所で、江湖で行われるような乱暴な真似はしない。

モー・イー

ふん、よく言うわね。

ウァンの代わりに、より脅威のあるジエに陵墓へ入るよう唆して死なせたことで、異常な速さで出世するための資本を手に入れた……それが、他でもないあなたでしょ?

自分の末裔がこんな人間だと知ったら、亡くなった衍獣もさぞ恥ずかしいことでしょうね!

ズオ・ラウ

監正様はそんなお方ではない!

モー・イー

違う? じゃあ、そいつがジエの死後すぐに監正の座を引き継いだのはどうして?

チュエン

……賊の目には、誰もが賊に映るのか。

口を慎め。君は彼女の名を口にしていい身分ではない。

炎国の朝廷は、一人の人間、一つの物のために迷い立ち止まりはしない。全ての行いに対する評価基準はただ炎国の利益のみ。

チェン

炎国の利益だと?

チュエン

どうやら陳家の娘にも、言いたいことがあるようだな。

いいだろう。ズオ・ラウが大きな危険を冒して界園から印を持ち出した功績に免じて、君たちに三分間与える。

どのみち、私も待ち人がいる。聞きたいことを聞き終えたら、印を残して立ち去るといい。

チェン

待ち人?

チュエン

ああ。

チェン

その相手は、鍵を携えた代理人か?

チュエン

……なぜそう思う?

チェン

百灶では今、字鬼が跋扈している。それなのに、字鬼の根源を断とうとしているのは、命令を受けていないズオ・ラウ一人だけだ。

ウェイの管理が一番緩んでいた時の龍門近衛局でさえ、これほど怠けてはいなかった。

しかも、あなたはズオ・ラウに会うなり、字鬼について尋ねるのではなく、彼から界園の印を要求した……自分の責務など眼中にないかのように。

チュエン

司歳台は警察局ではない。

チェン

司歳台以外に、百灶で字鬼が引き起こす混乱の対処に適した組織があるのか?

チュエン

……

チェン

やはり、あなたと太尉の目的は一致しているようだな……そう、あの書刀だ。

もしモー・イーの発言が真実なら、今の百灶で書刀と最も関わりが深い人物は、ジュンに他ならない。

チュエン

ほう、流石は龍門近衛局の上級警司……

チェン

あなたは、なぜ太尉の陰謀に手を貸すんだ? それと、ウェイに何をするつもりで……いや、すでに奴と組んでいるのか?

チュエン

陰謀?

……君はかつて優秀な警司だったかもしれないが、天下のための一計に、君が口を挟む余地はない。

チェン

これまで多くの地へ行き、多くの出来事を見てきた私からすれば、あなたの言葉はあまりに美辞麗句が過ぎる。

あなたたちの企みが本当に天下のためのものなら、はっきりとそう説明すればいいはず。

理由を問われ「天下のため」などと飛躍するのは、派閥同士で争い合っている時だけだ……実際は、天下などを持ち出して話を逸らしているに過ぎない。

チュエン

発言には気をつけろ。炎国政治は複雑を極め、些細な変動が大局を左右する。朝廷の官吏がそれぞれの見解を持つのも当然のこと。君の発言はその全員を侮辱したのだ。

そして司歳台が千年に亘って担う責務はただ一つ。巨獣のことにおいて、炎国の利益が最も大きい選択をすることだ。それ以外は、司歳台が考えるべきことではない。

確かに、太尉は時に過激な行動を取ることもある。だが、非常の時に適うは非常の理。この度の件で書刀を用いることも決して反逆にはならん。

チェン

それで、彼は結局何をしようとしている?

チュエン

……

モー・イー

この調子じゃ、無駄に長生きのエルフさんは何があっても口を割らないわね――じゃあ、この私が代わりに教えてあげる。

太尉の目的は、書刀で歴史を削り取ること。真龍一人の命を代償にして、歳獣を跡形もなく消滅させようとしてるのよ。多分、私の推測に狂いはないわ。

ズオ・ラウ

!?

チェン

どういうことだ……真龍の命で、巨獣を消し去るだと?

モー・イー

ああ、さっきの話が途中だったわね……遡ること千年前、うちの開祖はある源石を見つけて、大討伐の切り札となる武器として真龍に献上したのよ。

当時の真龍はその宝の重要性に気づいたのか、方士に秘術を使うよう命じて、源石と真龍の血を固く結ばせた。

いつどんな時でも、在位の真龍一人だけがその源石を使えるようにね。

その時に、覇道を歩んでた真龍にも少しは良心があったのか、子孫が権力を濫用するのを恐れてか、秘術に一つの条件を足した――

「凡そ源石の持つ全ての力を引き出さんとする者は、真龍本人の命を代償としなければならない」ってね。それが「不反」の由来よ。

でも、在位の真龍の命を代償にしろとは書かれてない。もし謀反を起こしたいだけなら、太尉もあの手この手で書刀を手に入れようとはしないはずでしょ。

ズオ・ラウ

つまり、太尉がその書刀で書き換えようとしているのは……現真龍の名前!?

モー・イー

「太師が皇子をして君主を弑せしめた。」

あの晩の真相はどうで、御林衛を他所に移動させたのは誰で、宮殿に押し入ったのは誰で……そういったことは、どの史書にも明記されてない……

つまり、書刀の力を使えば、あの晩についての記載を書き換えられるってわけ。

もし史書の記載通り、「不反」が力を与える「当代真龍」がウェイ閣下になれば、「真龍本人の命」も自ずとウェイ閣下の命ということになる。

チェン

――!

チュエン

若さに免じて……たとえ道を誤ろうとも、挽回の余地はあると思っていたが。

どうやら、生かしてはおけんようだな。

モー・イー

へえ? もう「公明正大」の仮面は被ってられないってこと?

ズオ・ラウ

監正様!

チュエン

ズオ・ラウ、印を渡せ! ここからは君と無関係だ!

ズオ・ラウ

監正様、もしモー・イーの話が真実であれば……そのような手段を認めるわけにはいきません。

……ご命令には従いかねます。

チュエン

私は天鏡閣の煉瓦を僅かなりとも傷つけたくはない……私にその決断をさせるな。

チェン

……彼に要求するのは間違いだ、印は私が持って――

楓の葉がひらりと舞い、チェンの視線を遮る。気がついた時には、燭火が揺らいでいた。

チェンは後ずさって迎え打とうとしたが、モー・イーが一歩先に踏み出し、チュエンの攻撃を受け止める。

モー・イー

はっきり見ちゃったわよ――司歳台の監正サマが、賊と同じように不意打ちするところをね。

チュエン

世事は碁の如し、手は果断を貴ぶ。言葉で含みをもって対処することは可能だが、局面の打破に優柔不断は許されん。

ズオ・ラウ

監正様……

チュエン

……

ズオ・ラウ

以前、私も書刀に関する文書を調べたことがあります。確かに書刀がジエの手に収まれば、歴史を書き換え、天下を震わせることも可能でしょう。

ですが、私たちは人間であり、代理人ではありません。史書を書き換えたところで、長く保つはずがありません!

チュエン

「不反」を起動させるには、一瞬で十分だ。

それに……

チェン

それに、この戦が終われば、炎国から汚名に塗れた廃太子は消え、残るのは無実で潔白な当代真龍のみ……そうだろう?

チュエン

それは司歳台が考慮すべきことではない。

彼女の死後、炎国の史書は穴だらけだ。この一筆程度の修正など、誤差に過ぎない――

チェン・ジャオチェン

そんなに、私たちが……歴史を真実通りに記すことはないと決めつけるんですか!?

チュエン

君は、チェン・ジャオチェン……天鏡閣の典水官だったな。

ズオ・ラウ

監正様、私からも一つお伺いします……

あなたは以前、あの執務室でジエと共に何年も史書の編纂に携わってきました。それなのに、なぜ……歴史の改竄に手を貸す側に立ったのですか?

チュエン

炎国の文献は、「経」「史」「子」「集」の四つに分類される。

「史」と「子」の二つは明確に分かれているようだが、史聖と呼ばれるほどの先人の著作でさえ、当初は「子」の著者の見解に過ぎなかった。

後世の者たちがその記述法に倣って筆と墨で著した一家の言も、結局は炎家の主張に過ぎん。

文字と絵を用いる限り、所詮は後からの追記にしかならない。事の真相は、とうに時間の隙間に埋もれてしまっている。

チェン・ジャオチェン

何を根拠にそう言うのです?

あなたも史聖の手記を読んだことがあるに決まっています――牢獄に落とされ、数々の酷刑を受けてもなお、不平のために声を上げ、事実を曲げずに記してきた方です。

天鏡閣の史典にだって目を通しているはず――無数の先人が血を吐くほどの思いで、たった一文字の毀誉褒貶と顛末の是非を正しく記してきた書物に。

在野の史学者たちについても、知らないとは言わせません――互いの主張を照らし合わせて考察し、朝廷からの栄誉や俸禄も求めず、ただ世の人々の正義を正さんとした方々を。

一族の年長者たちが、真実を記すために……いいえ、ただ心にある「誠」の一文字を守り通すために、果てしない雪原で凍え死ぬのをこの目で見てきました!

監正様、恐れ入りながらお尋ねします。その身で歴史を記し、その身を灯火として、ただ一瞬の清明を照らさんとした人々は――

あなたの目には、どう映っているのですか?

チュエン

……執筆者だ。

執筆者の前では、顛末も、真相も、是非も、往々にして立場で決まるものであり、正誤を定めるものではない。

若者よ、君も知っているはずだ――たとえ模範となる何人もの先人が訂正を繰り返そうと、我々の読む歴史は依然として虚飾、忌避、偽りに満ちている。

だが、何より皮肉なのは……それらを「悪」と断言することすらできないことだ。

くるまった葉が澄んだ音を響かせる。それは詰問のようでもあり、ため息のようでもあった。

チュエン

下がれ、チェン・ジャオチェン。君は持燭人でも山海衆でも、ましてや廃太子の姪でもない。君はこの件に関わるべきではないのだ。

チェン・ジャオチェン

私は――

チュエン

彼女の死後、太史閣が真に歴史の編纂を担えたことがあったか? 天鏡閣が真に正誤の見極めを果たせたことはあったのか?

問おう、太史の末裔よ。もし君が史官の座を継いだとして、一字一句が確実に真実に基づき、永遠に変わることはないと保証できるのか?

チェン・ジャオチェン

私は……

チュエン

君にその責任を担う勇気はないようだな。

チェン・ジャオチェン

……

チュエン

君のことは知っている。

数年前、自分の一家史の編纂をもって模範を示し、太史閣と天鏡閣が古代史ばかりに心酔して近代史に着手しないという悪しき習わしを変えようと、自ら天鏡閣の閑職に就いた。

十年、百年、千年……君は彼女ほど長い時を生きてはいないのに、どうして歴史を代弁できると言い張れる?

下がるといい。

赤い楓の葉が、激しく揺れる。

先程とは違い、今度はチュエンの動きを誰も捉えられなかった――あるいは、彼女はただ袖を一振りしただけかもしれないが、ともかくチェン・ジャオチェンはその場で倒れた。

チェン

ジャオチェン!?

ズオ・ラウ

監正様、何を――!

チュエン

気絶させただけだ、一刻もすれば目覚めるだろう。彼女はこの場に居合わせた不幸な一般人、これ以上深く関わる必要はない。私や君たちのようになる必要はないのだ。

チェン

エルフとは、ずいぶん長寿な種族と聞いたことがある。

チュエン

ああ。

チェン

だからあなたは歴史を信じず、人の心に永遠の正義が宿ることなどないと思い込むのか? ずっと肩を並べて歩んできた相手を……あなたが死なせてしまったから。

チュエン

それは、君が問うべきことではない。

チェン

エルフとして、自分がどこから来たのかも知らず、この大地にまだ同類がいるのかも知らず、自分の還る場所がどこになるのかも知らないあなたは――

チュエン

私の過去も、未来も、ずっと炎国と共にある。

チェン

炎国と共にあるというのは、肩を並べて歩んできた相手を深淵へ突き落とすことを意味するのか?

チュエン

ウァンに代わって彼女を死に向かわせたのは、利害を考慮した上で最も正しい決断だった! この件に疑いの余地はない!

書簡を修め、歳月を記す……そう、歳月だ。「歳月」という言葉を恐れない者などいるのか?

「獣は厚土と行く」と言うが、彼女はさらに一歩進んだ。彼女の力は文字に根ざし、史の記録と共に生きる。炎国の文字の血脈が途絶えない限り、彼女の力は永遠に止むことなく蓄積し続ける。

もし放置し続ければ、最後はどれほど恐ろしい怪物が生まれる? 「歳」そのものよりも、さらに恐ろしい存在となるのではないか?

ああ……確かに、彼女を尊敬していたし、良き友だったと思う。だが炎国の行く末を、私個人の感情で転覆の危険に晒してはならん。

チェン

あなたのような者を見たことがある……旧友を切り捨てておきながら、故人が夢に現れることを祈る者だ。再会のためではなく、許しを請うために。

チュエン

……

モー・イー

ねぇ、司歳台のお頭さん。もし目の前に、彼女ともう一度会う方法があるなら……

チュエン

警告するが、一人の狂人の発想から、幾千万の命を子供の遊びのように扱うことは許されん。

ウァンが再び歳の陵墓に入ることに固執したのは、ただ「歳」を排除するためだけだったはずがない。

彼が君たちに界園から持ち出させた例の物も、亡者を蘇らせようという彼の狂った計画に関係するものだろう。

モー・イー

意外ね……あなたがジエの持燭人だった頃、彼女との関係は悪くないはずだと思ってたけど。

彼の計画の成功を、少しも望まないわけ?

チュエン

百二十年前、彼は一度失敗した。百二十年後の今回もまた失敗するだろう。彼の独断を許せば、さらなる災厄を招くだけだ。

大地を碁盤に、大衆を碁石に見立てた狂人を、妹を死に追いやった罪人を、どう信じろと……

巨獣の執念を、どう信じろと言うんだ?

モー・イー

彼もあなたと同じ。山や川の四季を歩み、大地に融け込み、ここで営みを試みようとする「人間」じゃない。

チュエン

「人間」?

人間を人間たらしめるのは、死があり、生があることだ。その一瞬こそが燭火となり、存在の輝きを照らし出す。

ジエは死んだ。人間として生き抜いたのだ。だがウァンはその天命に逆らい、死者の安らかな眠りを妨げようとしている。

たとえウァンの妄想が実現したとして、その蘇ったものが故人であり、ただの抜け殻になった、ウァンに操られるだけの「器鬼」ではないとなぜ断言できる?

チェン

あなたはただ信じたくないだけだ。

チュエン

物事は、人の望まん方向へと向かうものだ。

チェン

確かに望む結果にはならないかもしれない。だが罪悪感に阻まれ、前へ一歩踏み出す勇気すら失うのは、あまりに……

……臆病だ。

チュエン

……チェン・フェイゼ、口上は立派だが、君がその大義をどう実践するのかは全く見えないな。

印と鍵、私がここに来た目的はこの二つのみ。

これ以上、詭弁を弄して是非を歪めるつもりなら、まず君たちを叩き伏せ、その後に対処するとしよう。

モー・イー

結構な大口じゃない。でも、叩き伏せられるのはどっちかしらね。

チュエン

ズオ・ラウ、君はどうする?

ズオ・ラウ

……先に非礼をお詫びします。

チュエン

……ふっ、いいだろう。

墨に寄れば黒くなる。ズオ持燭人もずいぶんいい友人を持ったものだ。

かかってこい。