光冠残蝕10-14・戦闘前照準
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ウルサス炎カジミエーシュクルビアボリバルリターニアヴィクトリアイェラグカズデルシラクーザレム・ビリトンサルゴンミノスラテラーノシエスタイベリア
ウルサスカジミエーシュクルビアリターニアヴィクトリアイェラグシラクーザサルゴンミノスラテラーノシエスタイベリア

名前

光冠残蝕 10-14・戦闘前

照準

マンフレッド

一般人十三名、兵士九名がいなくなったか。

ロドス……

面倒事を起こしてくれたな。

サルカズ戦士

将軍、残りのダブリン兵を数え終えました。

マンフレッド

その者たちにはチャンスを与えろ。

我々に加わる者は、傭兵隊に編成するのだ。

それを拒む者は……わかるね。

サルカズ戦士

はっ!

???

素晴らしき戦果とは言い難いですね、マンフレッド将軍。

マンフレッド

……聴罪師のトランスポーターがまだ残っていたとはな。

聴罪師直属衛兵

リーダーも摂政王同様、このとるに足らない場所の戦況を気にかけておられるのです。

マンフレッド

ブラッドブルードの大君も例外ではないのであろう。

昨夜は彼の惜しみない助力のおかげで、我々の負担がかなり軽減されたからね。

聴罪師直属衛兵

そういえば、大君からあなたに言伝を預かっています。この付近の空気はあまりにも濁っているため、あまり長居するつもりはないとのことです。

彼は今ある工場主の住居を徴用し、遅めのディナーを楽しんでおられます。

マンフレッド

徴用?

……大君に「徴用」された住まいの元の所有者が我々の同盟者でなければいいのだが。

聴罪師直属衛兵

それは重要でしょうか?

設備が洗練されていない工場では我々に有用な資源などいくらも生産できません。害虫が湧くことを考慮すれば、むしろ残しておく方が問題でしょう。

大君の我慢も次の夜が訪れるまでしか持ちませんよ。

もしあなたが彼に満足のいく宴を提供できなければ、彼は自らの方法でこれらの不潔な街を「一掃」するでしょう。

マンフレッド

……

それは大君の意向か、それとも軍事委員会の決定か?

聴罪師直属衛兵

あなたはいつもつまらないことに拘られる。それがあなたをこのような狭い土地に縛りつけているが、殿下は今以上の活躍を期待しているはずです。

マンフレッド

……大君に伝えておいてくれたまえ。先の援助には感謝する、我々はすぐに次の段階の行動に移ると。

聴罪師直属衛兵

それはよかった。我々はあなたの働きに期待していますよ。

マンフレッド

……

ヘドリー

王庭の者と話をするのは、戦場に立つより疲れるんじゃないか?

マンフレッド

ここに隠れていたのか。

ヘドリー

サボってはいない。

マンフレッド

その危うく失いかけた腕を下ろせ。その怪我は君の昔馴染みに爆破されたのか、それとももう一人の昔馴染みに斬られたのか?

ヘドリー

すまない、痛くて思い出せないんだ。

マンフレッド

いずれにせよ君にはまだ剣を持てる腕が残されたわけだ。どうやら彼女たちにもまだ少しは情けがあったようだね。

ヘドリー

……

マンフレッド

夜が明ける。

ヘドリー

……そうだな。

マンフレッド

なにを呆けている。休憩時間は終わりだ。

ヘドリー

傭兵には休みを取る資格などない。そうだろう?

マンフレッド

行こうか。この戦いはまだまだ終わってはいない。


クロヴィシア

負傷者はどれだけいる? すぐに治療を!

医療オペレーター

私も手伝います!

クロヴィシア

ええ、ありがとう。

ハマーを呼んできて。撤退のペースを速めないといけない。

それから……トランスポーターを都市から送り出してくれ。最悪の状況に備えて、仲間を都市外に移す準備をしなければならない。

自救軍戦士

はい、指揮官!

クロヴィシア

シージさん……

シージ

……

クロヴィシア

シージさん?

シージ

あぁ……すまない。貴様の声を聞くと、つい余計なことを考えてしまう。

クロヴィシア

きっと疲れているんだろう。私たちの戦士もみんなそうだ。

シージ

私は大丈夫だ、気遣いに感謝する。

クロヴィシア

キミが持ち帰った情報――第六隊の戦士が極めて恐ろしいアーツにより全滅したという情報は、私たちにとって非常に重要なものだ。

シージ

しかしもっと早くに地上へ行って彼らの状況を確認できなかったのは悔やまれる……

クロヴィシア

いいや、その場合キミも危険な状態に陥っただろう。

悔やむことはない、十分によくやってくれた。もしキミたちが迅速に動いていなければ、第六隊だけでなく、他の戦士やロドスの者たちも奴とかち合っていたのだから。

シージ

あれは何者だ? サルカズ兵たちは大君と呼んでいたが。

クロヴィシア

……三ヶ月前、ロンディニウム北部である貴族のパーティーが行われた。

パーティーは何事もなく賑やかに始まり、明かりは一晩中消えることはなかった。だが翌朝、掃除に向かった使用人が発見したのは、ホールで音を流すレコードプレイヤーだけだった。

シージ

全部死んだのか?

クロヴィシア

それだけではない。全員がほぼ同時に殺害されたと思われる。グラスを掲げたまま死の時を迎えた者たちも多数いたらしい。

シージ

……

クロヴィシア

死者の中には、我々と連絡を取り合っていた者も少なくなかった。ハイディもよく知っている連中だ。

ハイディ

ええ。

あのパーティーの後、私は多くの旧友を失い、自救軍も一つの区域に関する情報を断たれました。

クロヴィシア

私たちが城壁の縁まで後退したのも……理由があるんだ。

しかしハイディのたゆまぬ努力のおかげで、どうにか戦力を保ってこれた。もうしばらくすれば、サルカズに正面から抗うこともできるようになる。

その準備が整うまで……どうにかあの恐ろしいサルカズの目をかいくぐって、生き延びなければならない。

アーミヤ、キミは大君と呼ばれるのが何者であるか知っていたりしないか?

アーミヤ

……

私の予想が当たっていれば、今私たちの頭上で行動しているのは、恐らく……ブラッドブルードです。


クロージャ

……難しいよ。

フェイスト

どれくらい?

クロージャ

ぶっちゃけると、この破片をくっつけるより、あたしが一から作った方がよっぽど楽だよ。

フェイスト

材料がねぇんだ。

クロージャ

嘘でしょ!

フェイスト

俺たちはロンディニウムにいるんだぜ。工業用の材料は大体サルカズに管理されてる。うまいこと使えるジャンクをかき集めて、戦場で役に立ないおもちゃを作るのなんて無理だ。

クロージャ

君たちの仕事環境って、なんかすごい……

フェイスト

しょぼいんだろ? 素直に言えよ、指揮官はここにいねぇんだし。

クロージャ

……すんごいやりがいがあるかな、コホンッ。

フェイスト

クロージャさん……

クロージャ

どうしたの?

フェイスト

そ……そのな? やりがいって言った瞬間にあんたの目が……「物理的」に光ってたぞ。

クロージャ

あれ? そう? ちょっと興奮しちゃったからかな……怖かった?

フェイスト

いや……大丈夫だ。

正直さ、あんたと知り合ってから……えっと、サルカズも喧嘩しか知らないわけじゃないってわかったんだ。

クロージャ

あー……うん、喧嘩があんま得意じゃない人だっているよ、例えばあたしとかね。

まあもちろん、ブラッドブルードだし、あたしにだって役に立つ能力はあるよ。

フェイスト

わあ! ななな……なんだよそのスピードは!? 一晩で俺の一週間分の仕事をこなせるんじゃねぇか!?

クロージャ

でなきゃロドスの大黒柱になれるわけないでしょ?

あたしの目を見て。もしロドス全員がブラッドブルードだったら、夜の仕事は心配ご無用だし、電気代だって半分削れちゃうよ。

フェイスト

ブラッドブルードには……エンジニアが多いのか?

クロージャ

そんなわけないでしょ! ブラッドブルードは……みんな……

フェイスト

え、どうして震えてるんだ?

クロージャ

これも全部ロンディニウムのせいだよ。邪悪の巣窟に近付くと感じるこの悪寒は久々。ほら、あたしの自慢の手だってこわばっちゃって大変なんだから!

フェイスト

まさか、第六隊の奴らが遭遇したのって……

クロージャ

そうじゃなきゃいいんだけどね。

もしそうなら……君たちにものすごく真剣な警告をしておくね。

万が一……あたし以外のブラッドブルードに遭遇したら、とっとと逃げるんだよ!

いや、遭遇しちゃったらもう逃げる機会はないかもしれない。

だから君たちが一生……一生あいつらに出会わないことを祈るよ。


シージ

モーガン、インドラと共に自救軍の移動を手伝ってくれ。

ああ、私もすぐに行く。

ドクター

ヴィーナ。

シージ

ドクター?

私に……用か?

ドクター

シージ

ダグザは……彼女には自分の選択がある。

私……私が彼女たちのリーダーにならねばならぬとしても、どうすることが最適であるかをずっと考えている。

そしてロドスで、貴様のやり方を見てきた。

シージ

まあまあだな……ただ、ダグザのことが心配だ。

とはいえこれは、今の貴様が私の心配をしているのと同じことだドクター。これは我々が担うべき役目だ。

シージ

ダグザは……彼女は私の境遇と似ている。

私のそばにいる時、彼女の行動は常に責任によって縛られる。私が何度彼女に選択させようとしたところで、結果は一緒だ。

本当の意味で選択の余地があってこそ、選択の権利というのは真実になるんだ。でなければ、それはただ形を変えた強制にすぎない。

私はもう彼女が何かに押されるがまま進むのを見たくない。彼女は自分の心と向き合い、そして将来の道を自分の足で歩いていかねばならないんだ。

ドクター

君の選択は?

ドクター

ドクター

君がどんな決定をしようと、自分とロドスは君を支持する。

シージ

……

単なる戦士でいるのは、一番楽な選択かもしれない。

しかし私の姓……貴様らが私をどう呼ぼうと、私は自分の名を否定することはできない。これは持って生まれた私の一部だ。


シージ

私が話す真実が、貴様にとって受け入れ難くないといいのだが。

ケルシー先生は彼女の口から打ち明けてもいいと言ってくれたが、自分で貴様に告げることにした。

ドクター

君の姓は……ヴィクトリア?

シージ

その表情……随分と落ち着いているな。

ドクター

シージ

……過去を覚えていないか?

それにより貴様は多くの苦しみを受けたに違いない……だが私は、本当に過去を覚えていないのであれば、気楽に生きていけるのではないかと思ってしまう。

シージ

そうだな……最も重要なのは、常に今だ。

ヴィクトリアを去ると決めた時、私が望んでいたのは、今この瞬間自分とインドラたちが生存することだった。

シージ

未来……

私の未来は……どこへ向かっているのだろうか?

この問いは私にしか答えることはできないな。私に答えを与えられる者はいない。

シージ

ふぅ……貴様と一緒にいると、いつも簡単に気を抜いてしまう……

それは……真実を知った今でも、貴様は私のことを「シージ」というオペレーターとして見ているから……

ヴィクトリアではなくな。


シージ

ロンディニウムに戻ってから、多くの思い出が呼び覚まされた。

それと同時に、数多くの変化も目にした。

私の下す決断は、もはやグラスゴーという小隊だけに関わることではない。

ドクター……私は「選択」を、自分を停滞させる言い訳になどしたくない。

ドクター

ドクター

かつて言われた。己の道を見つけられるだろうと。

ヴィーナ、この言葉は、君にも贈りたいと思う。

シージ

……

ドクター

選択権はいつだって君の手の中にある。


アーミヤ

……ハイディさん。

ハイディ

アーミヤ? 今負傷した戦士のお世話をしていたところです……

アーミヤ

ハイディさんは……医術の心得があるんですか?

ハイディ

付け焼刃の看護知識だけですよ。

この仕事はどうしても危険と隣り合わせですから。自分や仲間が生き残る可能性を増やすために、せめて救急箱の使い方くらいは学んでおかなければと思いまして。

アーミヤ

素晴らしいですね。

ハイディ

いいえ、私たちがしているのは自分の家を守ることに過ぎません。ですがケルシー……それにアーミヤ、あなた方が背負っている責任は私たちの比ではありません。

アーミヤ

……今回の作戦で、私たちは多くの仲間を失いました。

私……私は自救軍の戦士の苦しみを感じました。以前彼らが戦っていた敵はあれほどまで恐ろしいものではありませんでした。

あのブラッドブルードの大君……彼が現れたのは、私たちがここに来たからでしょうか?

ハイディ

アーミヤ、あなたが求めているのは否定ではありませんね。

アーミヤ

はい……

クロヴィシアさんは、私たちが自救軍を彼らとは無関係の戦場に巻き込んでしまうのではないか心配していると言っていました。

もし協力が彼らに更なる危険をもたらすのなら……

ハイディ

アーミヤ、昨夜の作戦にロドスが参加していなければ、どうなっていたでしょうか?

Wさんの協力がなければ、彼女があの傭兵のリーダーを止めてくれてなければ……他のオペレーターがマンフレッドを牽制してくれなければ、この会話すらなかったはずです。

誰かの命を別の命に引き換える、こんな計算式は、ロドスからすれば当然成り立ちません――

けれど、仮にケルシーが今この場にいたとしても、きっとこう言うのでしょうね。「チャンスというのは、常にリスクが伴うものだ」と。

アーミヤ

……

あなたの言いたいことはわかっています。

だからこそ、私たちはより完璧な備えをしておかないといけないんです。

ハイディさん、都市内の情報がもっと必要です。ブラッドブルードの大君以外にサルカズの王は何名ロンディニウムにいますか?


ホルン

パンを一袋ください。

ロンディニウム市民

お嬢さん、お金はいらないわ。このパン全部持って行きなさい。

ホルン

えっ?

ロンディニウム市民

早く行きなさい。今後は街へ出ない方がいいわよ。

ホルン

それはつまり……

ロンディニウム市民

あなたたちが誰かは知ってるわ。私だけじゃなくて、みんな気付いてるわよ。

装備を外して、服を着替えても、目つきや動作は変えられないの。

ホルン

……ありがとうございます。

ロンディニウム市民

私も家に帰るわ。今日はもう商売できなそうだから。

サルカズ傭兵

この通りをくまなく探せ! リストに載ってる奴は、一人残らず連れていけ!

ロンディニウム市民

な、なんだ? お……俺はレストランで働いてるだけですよ。あなたもうちで鱗獣フライを食べたことあるじゃないですか……

サルカズ傭兵

お前を探してたぞ。

はん、随分とうまく隠れてたじゃねぇか。昼間は鱗獣フライを俺たちに売って、夜になったら反乱軍に俺たちの情報を売るたぁな?

連れてけ! それと隣の時計屋の店主もだ。こいつら全員反乱軍の連中だ!

ホルン

……

どうしてサルカズが突然あちこちで人を捕らえ始めたの?


自救軍戦士

早く、早く行くぞ。あの路地に入って、ほかの奴の所に――

あっ――!

サルカズ傭兵

こいつも始末した。

お前ら、あの路地だ。早く追え、他の区画に逃げようとする奴は、一人として逃すな。


自救軍戦士

報告します。出た途端すぐにサルカズに遭遇しました……

いえ、都市を出る通路を固められていたわけではなく、道の途中で突然現れたのです!

指揮官、我々の通信が傍受されていたのでしょうか?

指揮官も気を付けてください……都市の外に送り込んだ戦士は全員犠牲になりました……私ももう長く持ちません!

私は――


自救軍戦士

クソッ、どうやっても振り切れないぞ?

なんだっていうんだ。サルカズに地上での行動ルートを全部掌握されたとでもいうのか!

たった……一晩の間で……

昨日の夜に一体何が起きたってんだ?

サルカズ傭兵

ハハ、お前たちにはもう知る機会がない。

うっ――? 誰だ? なぜ俺の剣が折れてんだ――

自救軍戦士

その格好……あなたはロドスのオペレーターか? ありがとう……またロドスに助けられた。

Misery

早く戻れ。

いや、その前にドクターとアーミヤに伝えてくれ。地下も安全じゃないとな。

昨日俺たちがかかった罠は……あれだけじゃない。まだ気付いていないものがある。