背理分光EG-10・幕間浸透
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  • ウルサス、クライニ・セーヴェル中心鉱区、ブレスク
ウルサスサーミ極東炎カジミエーシュクルビアボリバルリターニアヴィクトリアイェラグカズデルシラクーザ
ウルサスサーミ極東炎カジミエーシュクルビアリターニアヴィクトリアイェラグカズデルシラクーザレム・ビリトン

名前

背理分光 EG-10・幕間

浸透

ハァ……ハァ……

痛い……石が肉の中に広がっていく音が……聞こえてくるみたいだ。なんでまだ死んでないんだ?

力が出ないし、両手両足は言うことを聞かない……走れ! 東へ走るんだ!

南へ行っても北へ行っても死ぬだけだ。西は……クライニ・セーヴェルがこの有様なら、西部の採掘場も無事なはずがない。

しかも、クライニ・セーヴェルから逃げ出せたとして……どこへ行けばこの苦痛から逃れられる?

ウルサス クライニ・セーヴェル境界 荒野

感染者坑夫

うっ……

もう……走れ……ない……

ここ、までか……

……

遠くから聞こえる声

あそこに誰かいるようだが?

様子を見てこよう――

……いえ、私が行きましょう……

あれは苦難に見舞われた人であるように感じられます。

???

脱力、脱水、長時間の絶食……

あなたも感染者ですね。

感染者坑夫

ゲホッ、ゲホゲホッ!

熱に浮かされた声

同胞、彼も同胞だ!

どうか救ってあげてくれ。我々全員を救ってくれたのと同じように――

再びあなたの奇跡を起こしてくれ!

???

奇跡などではありませんよ……はぁ。

鉱石病は、彼がここまで苦しんでいる主因ではありません。私は病による痛みを和らげることはできても、飢えを満たしたり、綺麗な水を与え、安全な場所で眠りに就かせてあげることはできません。

私は奇跡など起こせませんし、全能でもありません。ただ……信じているだけです。

敬虔な声

あなたのそういう謙虚な姿勢は、みんなわかっていますとも。

???

……あの、私の声が聞こえますか?

今から、あなたの手を取ります……

「信じなさい、我らの生命を。」

「我らの身体と思考を、心が刻む律動を、肺が生み出す呼吸を。」

「我らこそがあらゆる力の源であると信じるのです。」

これより、あなたは死への恐怖の中で生きる必要はなくなります。

体内で急速生長する源石による痛みが、徐々に引いていく。

彼にはまだその音が聞こえたが、もはや痛みにのたうつことはなくなった。

感染者坑夫

あ――あんたは何者だ?

あんたが助けてくれたのか……

ゲホッ、ゲホゲホッ、ゲホッ――

どうやって、お礼をすればいい?

???

ここにいる仲間たちと同じく、私のことは「ヒアダ」とお呼びください。

熱に浮かされた声

奇跡だ――

ヒアダは、また我々の同胞を救ったんだ!

彼女は、俺たち全員を救ってくれたんだ。まるで母親のような手つきで、さっきあんたにやったように、触れただけであらゆる痛みを消し去ってくれた!

ヒアダ!

敬虔な声

ヒアダ。

多くの人の声

ヒアダ!

感染者坑夫

ヒアダ……ヒアダ。

ヒアダ

はい、それが私の名です。

感染者坑夫

どんな姿をしているんだ? あんたのことも、他の話してる奴の姿も、ぼやけている……

ヒアダ

頭に傷がありますね。慌てて駆けてきたせいで、どこかでつまずいて、頭を打ったのでしょうか?

脳内出血のせいで視界がぼやけているのかもしれません。大丈夫です、私たちが支えますから……

これからどこへ行くつもりですか?

感染者坑夫

わからない……

ヒアダ

ならひとまず、私たちと共に行きましょう。

敬虔な声

あなたは私たちを、苦痛のない場所へ連れていってくれるんですよね?

ヒアダ

はい。皆さんが私と共に歩むことを望んでおられる限り……


ヒアダ

私たちが信じる限り。