相思相殺 2-9・戦闘後
裏工作
これで……最後!
がはっ……!
敵追撃部隊、制圧完了!
周囲に敵影なし!
ところで、指揮を執ってた幹部は?
この部隊にはいなかった。
となると、どこかに潜伏して様子見しつつ、あとをつけてきてるってとこかしら。
大方、あたしたちの体力切れを待って、確実に仕留められるタイミングで襲撃するつもりでしょうね。
はい。恐らく、そうだと思います。
チェルノボーグでの経験からして、レユニオンは奇襲作戦を得意としているようですし。
ここはひとまず、撤退しましょう。
ですが、現状の撤退ルートでは、安全とは言い切れません。
交差点を塞ぐ形でビルを破壊されでもしたら、危険に晒されることは明白ですから。
では、すぐにほかのルートを探しましょう。できるだけ目立たない道が理想です!
アーミヤさん、四時方向のはしごから降りるのはどうでしょう?
んー、ちょっと無理があると思うけど?
はああっ! ロドスめ、覚悟しろ!
! 伏兵です、気をつけて!
行け、続けて追撃しろ!
息つく暇を与えるな!
……あの、隊長さん。
――スラムの中には……子供の感染者もいるんです。
できることなら、どうか……
あの子たちを、守ってあげてくれませんか。
……龍門の治安を守ることは、もとより近衛局の責務だ。
感染者は、龍門の市民ではないが――
……
――紛れもなく、龍門の一部ではある。
ゆえに、私は私の為すべきことを為そう。
キミの頼みには、何を保障することもできんがな。
結局のところ――
――でも、あの子たちから聞いたんです。前にも、あなたが……
――我々は常に、そうした責務に努めてきたし、今後もそう在り続ける。それだけの話だ。
……!
……ありがとう、ございます。
……
ときに、我々がキミを探していた理由については理解しているか?
いえ……はっきりとはわかりません。
私には、あなたたちに必要とされるような心当たりはないですし……
だけど、もしかしたら……
その理由は、私自身じゃなくて――
――お父さんにあるんじゃないか、って。
……その通りだ。
キミのお父上は、チェルノボーグの高名な科学者だったと聞いた。
それと同時に、かの都市における政治的な重要人物の一人だった、ともな。
ゆえに、キミは何かを知りえている可能性がある。
――とはいえ……
あくまで可能性の話だが。
とにかく、キミがレユニオンの手に落ちるような事態は避けねばならない、というのが我々の見解だ。
アハッ、み~つけた。
ごめんなさいねぇ? 近衛局に恨みはないんだけど――
今回はと~っても面白い筋書きを用意しちゃったの。
これをもっと素敵な喜劇にするために……あんたたちにも、舞台へ上がってもらわないとね。
それじゃあ……早速、始めましょうか。