快刀乱麻 5-1・戦闘前
犬猿の仲
——これからは友達だよ。あの大人たちだって、もう私たちのことはいじめられないんだから!——
——怖がらないで、今日からは何があっても、私が必ず助けてあげるから。——
——私が嫌な目に遭ってたら、あなたも私を絶対に助けてね! それが友達ってものでしょ!——
——へへ、私たちはこれからもずーっと一緒、そうだよね!——
——あの老公爵が彼女をさらった時、お前が何をしたか、覚えているか?——
——お前は龍門のためにできることなら、本当にどんなことだってしてみせるのだろう?——
——ウェイ……そしてお前は、いま誰を……何を犠牲にしようというのだ?——
うーん……くっ……
ほら! 起きなさい!
彼女を助け……
チェン! 起きなさい!
……私が行く! 私に行かせてくれ……
*龍門スラング*いつまで寝てんのよ! 手間かけさせるんじゃないわよ!
バシャッ——
うっ!
ゴホッ、ゴホゴホ……
起きた?
ゴホッ。
まさか……
ホシグマ、早く来い! レユニオンが——
……
まだ寝ぼけてるの? 負け犬みたいな顔して。
どうしてお前がいる? 私の部隊はどうした?
もし全滅したって言ったら?
痛い目にあいたいのなら、お前もレユニオンの後ろに並んでおけ。
脅し文句だけは達者なのね。戦場でそんな勇猛な姿を見た記憶がないのはどうしてかしら?
何があったんですか? 少し席を外しただけなのに、またいつもの喧嘩ですか?
ミス・スワイヤー、隊長に悪態をついたところで、何もいいことはありませんよ。
フンッ。
チェン隊長もです、起きたばかりで何を……
…いや、それよりどうして全身ずぶ濡れなんですか?
あいつに聞いてみろ。
この空のコップがその理由ですか…“お嬢様”?
くだらない寝言を言ってるからよ。
本当にいい加減に……
ところで、ここはどこだ?
ロドスの船室です。
およそ45分前、アンタは自分の部隊をつれてここに逃げ帰ってきたのよ。覚えてないの?
アンタはうまく隠密行動ができてると思ってたみたいだけど、龍門周辺のレユニオンにはバレバレだったみたいよ。