帰還!密林の長 RI-8・戦闘後
ガヴィルの拳
のわああああああ! うーむ、いまいちじゃな。次は別の叫び声にしようかのう、少々飽きてしまった……
おい、あいつは大丈夫なのかよ。
心配ない、じきに戻る。
じゃあいいけどよ。つーかあれって本当に普通のヤツなのか? あんなヤツがいるなんて聞いたことねぇんだけど。
私にもわからない。本人からは、ずいぶん長くここで生活していたという話しか聞いていない。
ふぅん。それよりも……
本当に大したデカブツだったな。
ガヴィル、頭から血が出てるよ! 大丈夫?
平気平気、こんくらい掠り傷だよ。トミミ、アタシの救急箱を持ってきてくれ。
ん? トミミのガキンチョはどこ行ったんだ?
ほい、救急箱だよ。トミミなら、あいつを倒す寸前に慌ててどっかに走ってったけど……
サンキュー。まさかあいつ、ちびったんじゃねぇだろうな。まあいいや、先に手当しとくか。
そうだ、お前らはほかにケガ人がいないか見てきてくれねぇか。いたら全員ここに連れてきてくれ。アタシが診るから。
おー、おいらにまかせろ!
ハハッ、了解。
えー、めんど。
ほらほら、文句はその辺にしときや。
ドクター……ん?
ビッグ……アグリー……
ズゥママ、わりぃな。バラバラにブッ壊すしかなかった。
わかっている。
確認した限り、お前のエンジンは無事のようだ。あとで返そう。
そうか、そりゃあ助かるぜ!
ガヴィル、ここに残るつもりはないのか?
お前と同じように、アタシにもやりたいことが見つかったんだ。
医者か?
ああ。
医者をやるのは楽しいか?
うーん、機械を作るのは楽しいか?
楽しい。
そういうことだ。
だが、やはり大族長はお前しかいない。
ハァ? なんでだよ?
ビッグ・アグリーを倒したからだ。ガヴィル、お前の勝利だ。
見ろ、また人が集まってきた、皆お前を見ている。
チッ、どうすんだ、ドクター?
答えになってねぇ!
ドクター、狸寝入りはやめろ! 医者のアタシには通用しねぇぞ!
ドクターてめぇ、マジで一発殴ってやろうか?
ガヴィルさん、大丈夫ですか!
ん? ああ大丈夫だ。どこに行ってたんだ?
え? あっ、その、急にトイレに行きたくなっちゃって!
そうか……ん?
どうしたんですか、急にじっと私を見つめて……
ハハ、この手があった!
みんな聞いてくれ!
アタシはビッグ・アグリーに勝った! だからこれからはアタシが大族長だ!
そこで、お前らに言いたいことがある。それは――
拳こそがすべてだ!
えっ、ガヴィルさん、大族長になってくれるんですか?
しかーし!
アタシには、まだ大事な用がある! だから、やっぱりしばらくここを離れなきゃならない。
だが心配すんな! アタシがいない間、トミミがここをまとめる。
お前ら全員、このトミミをアタシだと思え!
えっ、えええ?
えっ、そんなので大丈夫なの? ここの人たちって、実力至上主義なんじゃないの?
ガヴィルはすべてに打ち勝ち、大族長になった。ヤツの言葉は当然受け入れられるだろう。
ハハッ、ズゥママ、機械も面白ぇけど、やっぱりアタシは拳の方がいい。
ふんっ、私はまだお前の考えを認めたわけではない。いずれもっと強い機械を作って、お前に再挑戦する。それを忘れるな。
いいぜ、待っててやるよ。
おっとその前に、アタシと一緒にロドスに来い。
なぜだ?
お前の鉱石病を診てもらうんだ。
断ってもいいか? 私はまだビッグ・アグリーを……
こればかりはダメだ。それに今はアタシが大族長だ。お前がなんと言おうが、引っ括ってでも連れて行くからな。
わかった。
……ガヴィルさん、やっぱり行っちゃうんですか?
ああ。飛行ユニットにエンジンをつけ直したら、すぐにでも出発するつもりだ。
……
ダメです。
は?
い、行かせません!