画中人WR-1・戦闘後目覚め
フォントファミリー

フォントサイズ

⌘/Ctrl+
拡大
⌘/Ctrl−
縮小

地図

  • 炎、灰斉山、婆山町、勾呉
ウルサス極東炎カジミエーシュリターニアヴィクトリアカズデルシラクーザレム・ビリトン
ウルサス極東炎リターニアカズデルシラクーザレム・ビリトン

名前

画中人 WR-1・戦闘後

目覚め

ラヴァ

これは……なんだ? 感染生物か?

クルース

感染の痕跡はないみたいだよぉ、それに生物かだって怪しいねぇ。射抜いたら黒い水たまりになって消えちゃったしぃ。

ラヴァ

……アーツの類いか?

クルース

そうかもねぇ。

ラヴァ

このままじゃまずい、数が多すぎる……化け物の発生源を探して手を打たないと。

こいつらはどの方角から町に入ってきてる?

クルース

暗くなってきたよ、ラヴァちゃん。

ラヴァ

……分かってる。

クルース

まだ追うのぉ?

私たちがどうやってここに来たのかだって、まだはっきりしてないのに……今ここで深入りしすぎるのは危ないと思うよぉ。

手がかりが掴めるかもしれないけど、そんなに急がなくてもぉ。

ラヴァ

…………

ウユウ

お二方! 恩人様方!

ラヴァ

おい、何で付いてきた……?

ウユウ

何を仰いますか! 恩人様を放って、私一人逃げられるはずが――

ラヴァ

あれが何か分かるか?

ウユウ

わ、私も見たことがありません……あまりの恐ろしさに、足がガクガク震えております……

ラヴァ

なにか……炎国の名物とかじゃないよな?

ウユウ

ありえません! こんな面妖な奴らがその辺を走り回っていたら、すでに全国にとどろく大ニュースになってますよ!

ラヴァ

……クルース、ウユウ、聞いてくれ。

アタシはあの古い家の木戸を押し開けたところまでは覚えている。けどその後何が起こったのかは「全く覚えていない」。気がついたときには、すでにあの庭園であいつの話を――

ウユウ

煮傘居士ですね。

ラヴァ

そうだ。その煮傘居士の話を聞いていた。だが自分がどうやってそこへ来たか、全く覚えていない。それに、ここがどこかも分からない。

クルース

私もそうだよぉ。

ウユウ

恩人様、一つはっきりしている事がございます。ここは泥翁町ではありません……

私も、泥翁町へは数年訪れておりませんが、ここの人々や風土は、いささか時代に逆行していると言わざるを得ません。ここまで来る途中も電線一本すらありませんでした。

ラヴァ

となると余計に面倒だ……

クルース

まるで夢みたいだねぇ。

ラヴァ

…………

クルース

……ラヴァちゃんが考えてることは分かるよぉ。だけど今確かめる方法はないし、お互いを信じるしかないよねぇ。

ウユウ

え? 恩人様! 私を信じてください! 私は絶対に恩を忘れ義に背くような輩ではありませんから! もっと言えば、そもそも人を惑わすような術を使う腕前もありません!

ラヴァ

そういうことじゃない……

……今置かれてる状況を考えてただけだ。何もかもが奇妙すぎる。

クルース

やっぱり何かの罠だと思うなぁ。だとすると目の前の光景が本物かどうかも……怪しいよねぇ。

冷静に色んな可能性を考えなきゃいけないからねぇ。別にウユウくんを信じてない訳じゃないんだよぉ。

ウユウ

ウユウ「くん」とはまた……恩人様……私は見た目こそ若く、洒落た格好をしてますが、恐らくあなたよりそこそこ年上ですよ……

ラヴァ

やはりアーツ……なのかもしれないな。だが高度すぎる。どこかへ飛ばされたのか? それとも見えるもの全てが幻影なのか……?

ウユウ

やはり恩人様方は奇才であられる。普通の人はこのような状況に出くわしても、瞬時にあれこれ想像を巡らせることなどできませんよ……

ラヴァ

「普通の人」はな。

ここがどこかは分からないが、ここの地理には不可解な点が多すぎるんだ……

太陽と月の位置が向かい合って固定されていて、住居はほぼ全てが夜の側に、田畑や市場はその逆側にある……そして住民たちもそれを不思議には思っていない。それにさっきの化け物ども……

いち早く情報を集める必要がありそうだ。

また鐘が鳴った……?

クルース

こういう鐘の音は、炎国と極東でしか聞いた事ないよぉ。


粗暴な町民

鐘だ、鐘が鳴った! みんな、大丈夫だ! もう大丈夫だ!

警戒した町民

こんなに早く?

粗暴な町民

ああ、もうあいつらの気配もしない! それに俺は見たぞ! あの旅人らが化け物たちを追い払ってくれたんだ!

警戒した町民

彼らは化け物が怖くないのか?

粗暴な町民

今思ったんだけどよ、俺たちも勇気を出してあの山へ行って、奴らを根絶やしにするべきなんじゃねぇのか!? 何度も襲われるのはもう懲り懲りだからな!

講談師

そんなことを言ってはいけません。あまり皆を困らせないように。

粗暴な町民

あ、先生……お戻りで!

講談師

イツセン、すぐにあの三名の英雄を探し、話がしたいのでぜひ私の所へ来てほしいと伝えなさい。前回は何のお構いもできなかったので、きちんとお礼を言わなくてはなりません。

粗暴な町民

へいっ!


???

ふふふ、やはりこの鐘を鳴らす仕事は拙僧にピッタリでござる! 拙僧が遠い異国の地でこのように勤勉に働いていることを知れば、住職様もさぞお喜びになるだろう。

サガ!

サガ

おお、女将殿。どうしてこちらに?

女将

鐘の音を聞いたわ。もう終わったのね?

イツセンおじ様から、遠方からの客人がこの町を守ってくださったと聞いたわ。あなたは見てない?

サガ

いいや。拙僧はここでずっと鐘を守っておったのでな。拙僧のいた寺のような鐘楼があれば、もう少し遠くを見渡せたやもしれぬが。それにしても――

拙僧がここへ来てずいぶんと経ったが、墨魎(ぼくりょう)がこんなにも大規模に仕掛けてきたのは初めてだ。そこで示し合わせたように助っ人が現れ、町を守ったとは……こんな偶然があるものか?

女将

だからこそあなたに、あの異郷の人々に会ってみてほしいのよ。

サガ

ほう?