アテヌス復讐記ME-3・戦闘前解けない謎
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ヴィクトリアサルゴンミノスシエスタ
クルビアボリバルヴィクトリアサルゴンミノスシエスタ

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アテヌス復讐記 ME-3・戦闘前

解けない謎

パラス

あなたがここに来るのは、一週間前、あなたの部下の若い祭司に私が睨まれたあの日以来ですね。

カサンドラ

エンディミオン神殿の管理に加えて、第一神殿の再建作業まで引き受けるのは容易なことではありませんから……

フォリアは、私が無理をしすぎていないかと案じてくれているだけです。あの子は、私たちが祭司学院にいた頃からの友人であることを知っていますしね。

パラス

だから、私が戻ってきて早々、厄介ごとを持ち込んできたのが許せないということでしょうか?

カサンドラ

パラス……

半年前、あなたが祭司として生きることを諦め、夢を解釈してほしいと求める普通のミノス人の如く神殿に現れた時から、我々がそれぞれ厄介な事態に陥ったらしいことは理解していました。

夜半に訪れる夢であれ、唐突に見た幻覚であれ、神託というものは一般的に、そこに含まれる英雄の指示のほとんどが、ありふれたイメージとして捉えられるものです。

パラス

ええ。学生時代に暗記したのを覚えています。その知識があれば、「才能」を持たぬ祭司でも、神託を受けた民に道を示すことができますから。

カサンドラ

ですが、あなたが持ち込んだ神託は、その細部に至るまで一つ一つがどの経典にも古文書にも記載のないものでした……おそらくは、とても強い啓示でしょう。それゆえ不安でならないのです。

パラス

大丈夫、きっと解決策は見つかりますよ。

カサンドラ

はぁ……あなたが祭司の職を辞していなければ、もっと多くの助けを得られたかもしれないというのに。

パラス

自分の病状を偽りながら、ミノス辺境の伝説たる「勝利の女神」を続けろと言うのですか?

その称号は今やほかの同胞に受け継がれましたが、それでも余計な面倒を起こすべきではないでしょう。何より、英雄たちによって遠き道のりを越えた帰郷へ導かれたからには、己に誠実であらねば。

カサンドラ

……どうやら、ロドスでの療養期間はとても充実していたようですね。

パラス

ええ、とても。そういえば、私があの船で「ミノス同盟」を結成した話はまだしていませんでしたよね?

カサンドラ

同盟を組めるほどに、故郷を離れて治療を求めるミノス人がたくさんいるのですか?

パラス

確かに少なくはありませんが、実際には同盟内のミノス人はエラトさんとヴァルカンさんだけですね。ほかのメンバーは、ミノスに対して精神的な憧れを持っている方々なのです。

機会があればまた詳しくご紹介しましょう。同盟の皆様は、英雄的精神を抱き、詩歌と醸造技術への熱意に溢れた人ばかりですから!

カサンドラ

つまりそれは、お酒を楽しむ人々の同盟というわけですね。

パラス

ふふっ、そうなりますね。ですが、あなたがいないとやはり少し物足りないものがあります。あなた自身は下戸でも、その醸造技術は同期の祭司で随一でしたから。

学院の交流大会が開かれた際、優雅な衣服の袖を帯で締め、熟練の職人の如くぶどうを叩くあなたの姿は、本当に魅力的でした!

カサンドラ

……

要するに、飲みたくなっただけでしょう。以前渡したレシピはどうしたのですか?

パラス

アクロティ村に向かう際に失くしてしまったのです。それ以降は、その後同行したサルカズのボディガードからカズデル秘蔵の醸造法を教わって、何とか喉の渇きを癒していました。

カサンドラ

あなたはどこにいてもすぐに友人を作ってきますね。サルカズのボディガードに飽き足らず、今度はサルゴンの大使とまで交友を深めているのですから。

パラス

……

農家と職人のいざこざを収めた件は聞いたでしょう。ティティはとても頼りになる人ですよ。

カサンドラ

確かに、メジェティクティさんは聡明ですし、ミノスに対する敵意もないのでしょうけれど、彼女がデリケートな立場にあることには変わりありません。

先ほど私が口を挟んでいなければ、交換の儀の場所の選定のみならず、我々が事前に話し合っておいたはずの、演劇を用いた儀式の件まで彼女に託すつもりだったのでは?

あなたは彼女を信頼しすぎているのか、あるいは……

パラス

はぁ、また眉間にしわが寄っていますよ、カサンドラ。私は祭司の座を退いて久しいもので、勝手がわからず、つい怠けてしまう時があるだけです。そこまで心配しないでください。

カサンドラ

あなたが責任から逃れるような人でないことはわかっています。でなければ、ミノス辺境であなたの伝説が語り継がれることもなかったでしょうから。

私としては、あなたの代わりに再建を主導すること自体は構いませんが、ただ残念に思っているのです。あなたのほうが人付き合いに長けており、職人からの厚い信頼も得ているというのに。

思うに、あなたが民衆にあの提案を投げかけたのは、ミノスの民が再び英雄的な伝統に立ち返り、心を一つにしてくれたらと望んでいるからですよね。

パラス

その通りです。

ですが、それを思えばなおさら、誰が主導しようと同じことではありませんか?

同胞たちは英雄を崇拝する心こそ忘れてはいませんが、ミノスが今日の繁栄を取り戻せたのは、一握りの英雄だけの力ではないということを徐々に忘れ去りつつあるのです。

カサンドラ

「英雄とは元より民のうちから現れるものであり、その出自も来歴も問われることはない……」

パラス

その通り。私たちは本当に通じ合っていますね。

カサンドラ

あなたの言いたいことはわかります。ですが……再建作業が最終段階に入った今、現実的に考えて、これまで以上に全体を統括する責任者が必要となるはずです。

パラス

その点はご安心を。責任者となる人物は間もなく現れますよ。

カサンドラ

えっ……?

パラス

そういえば、言い忘れていましたが、先ほどリディアさんらしき人が神殿広場のほうへ向かっていくのを目にしました。

再建計画当初から、我々とどこか噛み合わず、祭司に演劇の儀式を任せることすらも拒もうとしていた監督官が、何をしに向かったのでしょうね?


リディア

メジェティクティ大使、ようやくお会いできましたね。

ティティ

どちら様ですか?

リディア

私はアテヌスの監督官、リディアと申します。今回の両国間における文化財交換の件を担当しております。

ティティ

そうだったのですね。リディアさん、本当に申し訳ありません。本来ならアテヌスへの到着初日にご挨拶すべきだったのに……

リディア

ふふっ。メジェティクティさんが使節団を離れ、古道を通ってアテヌスへいらしたのは、きっとケレセイラが初めてこの地を訪れた際の足跡を辿るためだったのでしょう。

ミノスの文化と叙事詩を深く愛しているがゆえの行動を、謝る必要などありませんよ。

それに、私としてはあなたに感謝しております。あなたが農家と職人の対立を解消してくださらなければ、第一神殿の再建がこれほど順調に進むこともなかったでしょう。

ティティ

いえ、私はできる限りのことをしたまでです。

そういえば、使節団のベフヌイさんとはもうお会いになったのですよね。交換の儀の行程や会場は、今も未定なのですか?

リディア

ええ。

ティティ

でしたら、人目を避けて用意された狭く豪華な会場よりも、ケレセイラ像が見守る中で、アテヌスの民と共に交換の儀を行うというのはいかがでしょう?

リディア

つまり、第一神殿の広場で交換の儀を執り行いたいと?

ティティ

はい。ご存知の通り、三都市建設時の技術資料と交換するべく私が持参しましたのは、バルジャバンダバード博物館で最も貴重な収蔵品です。

それは英雄ケレセイラとの深い結びつきを持つがゆえに、数あるミノスの英雄譚のどの物語にも登場するような品物なのです。

私は今日、神殿広場で完成した彫像を見て、深く感動しました。ケレセイラ像の勇壮な表情は、私が持参した文化財と互いを引き立て合うものとなると思います。

それに、ミノスの伝統通りなら、交換の儀も古典劇の上演から始まるはずですよね? それを再建された第一神殿の劇場で上演できれば、一挙両得だと思います!

リディア

……

ティティ

何か懸念点がおありでしょうか?

ああ、そういえば先ほど、エンディミオン神殿でお伺いしたことがありましたね。第一神殿を会場として使うなら、まずはカサンドラさんに相談すべきだそうですが……

リディア

カサンドラさんに……ですか。

その必要はありませんよ。監督官執務室の職務は、多忙な祭司たちでは手の回らない雑務を代行することですから、この件は私から代わりに伝えておきましょう。

私が懸念していたのは、神殿の再建が古のやり方にならったものであるがゆえに、今も未完成であることのほうなのです。この場所を儀式会場にしてしまっては、面目が立たないのではないかと。

ティティ

大丈夫です、私はそんなこと気にしま――

リディア

ですが、あなたが再建作業の責任者を引き受けてくださるのなら、問題はすべて解決するかもしれません。

ティティ

な、なんですって?

リディア

この再建計画も最終段階に入りましたので、今は慎重さよりも決断力と効率性こそが求められています。

その点、あなたは職人たちとも顔なじみでいらっしゃいますし、先日も彼らの問題を解決してくださいましたから、各工程の状況も概ね把握されているでしょう。

加えて、メジェティクティさんはクルビアで最先端の博物学を修めたうえで、建築学を含む関連分野を学ばれたこともあると伺っています。

とあれば、今回の建設作業の仕上げを担当し、使用に耐えうる状態にすることは、あなたからすれば難しいことではないと思います。

ティティ

確かに私は、うちの博物館の増築設計と、その現場監督を務めたことはありますけど、それはこの神殿ほど大規模なものではありませんし……

サルゴンの使節である私が、第一神殿の修復作業の責任者になるなんて、不適切ではありませんか?

リディア

そもそも、文化財交換の儀を第一神殿で執り行いたいというご提案自体が、その文化財とミノス文化に対するあなたの十分な理解を証明していますので。

私はそのご提案に全面的に賛同いたします。カサンドラさんは周囲をよく慮る方ですから、あの人もきっと異議を唱えはしないでしょう。

ティティ

ですが……

???

いやはや、まさか隣国の大使殿がこれほど謙虚で礼節に溢れたお方だったとは。

リディア

ペリアンドロスさん?

ペリアンドロス

コリニアの商人の子、ペリアンドロスがご挨拶申し上げます。親愛なるサルゴン大使、メジェティクティさん。

私はリディア監督官から交換の儀にご招待いただいた祭司の代表者なのですが、偶然こちらを通りかかったところ、お二人の話し声が聞こえてしまい、思わずお声かけした次第です。

一つお伺いしてもよろしいでしょうか? ――立場のことを考えなくとも良いとすれば、第一神殿の再建作業への参加を心から望まれますか?

ティティ

もちろんです!

これほど優美なミノス建築の修復に携われるのなら、その知識を学ぶことのみならず、建材を一つ切り出すだけでもこの上ない栄誉ですので!

ペリアンドロス

であれば、何を悩まれることがありましょう?

ティティ

な……悩みはしますよ……!

ペリアンドロス

では、この問題を解決するに役立つかもしれませんので、ささやかなご提案を一つ。お二人は本心では意見が一致しているものの、お立場ゆえに合意に至れぬ状況とお見受けします。

実際に、メジェティクティさんのお立場は特殊ですし、懸念されている内容もごもっともです。他方でリディア監督官が、神殿の建設を急ぐべく、有能かつ人望厚き責任者を求める心も理解できます。

となれば、ミノスにおいて最も長く使われてきた解決法に頼ってみるのはいかがでしょう?

リディア

と仰いますと……

ペリアンドロス

投票を行うのです。

第一神殿広場で、再建に携わるアテヌスの民に選択をゆだね、投票してもらうのですよ。メジェティクティさんが責任者に就任することを受け入れるかどうか、問うてみるのです。


クサントス

……やはり彼女はサルゴンの大使だったのか。

バカげたことを。ケレセイラ第一神殿の劇場は、親善外交を喧伝するための道具ではないというのに。

あの大使、ミノスの文化財と技術資料を交換すると言っていたが……道理で。あの荷物には違和感があったが、あれが文化財だったというわけか。

あの重量と形状、そしてケレセイラとの関わりがあるという点からすると、もしや……

言語道断だ! ミノスからの略奪品でミノスの信頼を買おうなど、それを誠意と呼べるものか!

思い通りにはさせんぞ……