暗黒時代・下 1-4・戦闘前
予兆
よし……なんとか振り切ったようだ。
この調子で進めば、じきにこのエリアも抜けて、南側の出口まで辿り着けそうだな。
……それにしても、進むにつれて辺りが騒がしくなってきたようだが……
大方、チェルノボーグを離れようとした市民たちが、レユニオンと衝突しているのだろうな。
……
ふむ。どうやら、チェルノボーグとの連結を切って、離脱した区画もあるみたいだが……
そっちに乗り遅れた連中が、レユニオンともめてる……ってとこだろう。
……そうか。
——
俺の記憶じゃ、大きな広場だったはずだ。しかし今となっちゃ「広場だったもの」って感じだな……
……感染者を虐げ続けたこの都市が、ついに報いを受けた……ってわけか。
……Ace、お前――
ここで、なにかあったのか?
ああ、いや。……昔の話さ。
――空が……ますます暗くなってきましたね。
空気も、なんだか……焦げたような匂いがしますし……
な、何をする――ひっ! や、やめてくれっ!!
黙れッ、お前らが悪いんだ! 俺たちの怒りを思い知れ!
うっ……うわあああっ!!
————!
今の声、民間人か?
……私にも聞こえはしたが……
あの声の主が何者かまではわからんぞ。
――待ってください、あれは……レユニオン!
誰かを攻撃しているようです! 助けに――
待て! この地形では、優位に立つのはまず無理だ。……非情なようだが、俺たちも無理を通せるほどの余裕はないぞ。
――いいか、アーミヤ。確かに、命は大切なものだ。しかし、お前自身の命にも、同等の価値があることを忘れるな。
……っ、Aceさん……
――! 奴ら、トドメを……!
チッ……なんにせよ、あれではもはや完全に手遅れだな……
……これ以上気にかけてはやれん。我々も、未だ危機的な状況にあるんだ。先を急がなければ……
……皆、聞いてくれ。
――悪い知らせだ。
行くぞ。
――奴らを、皆殺しにしてやれ。
――レユニオンの部隊に、広場の出口をすべて塞がれた! 気をつけろ……! こちらへ向かってくるようだ!
やるしかないか……! 全員、構えろ! 応戦するぞ!