解離結合 15-2・戦闘前
この剣を執る者
???
(未知の言語)新たなノイズ?
テレシス
ここに残るのも、虚無だけか?
菱形を見る。それはまるで――
テレシス
……私を見つめる目のようである。
テレシスは生を受けて以来初めて、戦慄した。
だがそれは彼の本能による反応ではない。一種の触れることのできない意志が屈服させようと働きかけてくるのを彼は感じた――
テレシス
神だろうが、創造主だろうが、私と向き合え。
底の知れぬ静けさ、氷のような冷たさ。虚無の中には何もなく、また何の反応もない。
???
師匠、あなたはここに来るべきではなかった。
「アスカロン」
殿下は無鉄砲にも過ちを犯した。私はもう大切な人を二度と失いたくはない。
まだ機は熟していない。戻ってほしい。
テレシス
テレジアを持ち出して私を侮辱するな。自惚れの代償を支払うことになるぞ、創造主を気取る者よ。
目の前のアスカロンは決して幻影ではない。この奇妙な空間が彼の記憶を具現化したのだ。
テレシス
私の記憶の中では、お前は変わらず過去の姿のまま、未熟である。
「アスカロン」
……?
テレシス
真にこの場を支配する者たちが未だ私に向き合おうとせぬということは、テレジアは確かに成功したのであろう。彼奴らは多くの制限を受けているに違いない。
さもなくば、あの傲慢な者どもがお前に私を止めさせるには至らなかったはずだ。
テレシスが剣を掲げた。
「アスカロン」
やはり私と共にこの場を去るつもりはないのか?
テレシス
私に勝つがよい。本当に私を連れて行きたいのならな。
「アスカロン」
分かった。
テレシス
見事だ。されど私が教えた技術にすぎぬ。
「アスカロン」の姿が紫の霧の中に隠れた。それは、彼女のアーツだ。
テレシスは、テレジアと共にサルカズの残存兵を率いて嵐に入っていったあの日のことを思い出した……
彼は身一つで紫の霧の中に入り、目の前の子供が持っていたナイフをその手で掴み取った。今この瞬間のように。
テレシス
久しいな、アスカロン。