急転直下4-1・戦闘前フリーハグ
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ウルサスサーミ極東炎カジミエーシュクルビアリターニアヴィクトリアイェラグカズデルシラクーザレム・ビリトンサルゴンミノスラテラーノシエスタイベリア

名前

急転直下 4-1・戦闘前

フリーハグ

p.m.8:36 / 雨天 / 視界:12km

ロドス本艦


ケルシー

戻ったか。

アーミヤ

……はい。

ケルシー

……

偵察チームから詳細は聞いている。

アーミヤ、手を診せてくれ。

アーミヤ

いえ、大丈夫ですから……

ケルシー

……アーミヤ。

アーミヤ

……

……わかりました。


ケルシー

…………

幸い、指輪に亀裂や変色などはないようだな。

だが、次もこう上手くいくとは限らない。

改めて言っておくが――

くれぐれも、気をつけるように。

アーミヤ

はい。……あの、先生……

……少し、休んでもいいでしょうか。

ケルシー

ああ、行きなさい。

アーミヤ

ありがとうございます……

ケルシー

――

この件は、君にも責任がある。

二度と、彼女をこうした危険な目には遭わせないようにしてもらいたいものだ。

加えて、アーミヤのあの様子は、陰鬱な感情に囚われているように見受けられる。

これは思わしくない傾向だ。

恐らく、君がロドスへ戻ってきた際にも、彼女は今と同様の表情をしていたことだろうが……

……ともあれ、Dr.。今は、彼女のそばにいてやってくれ。

ただし、下手な真似はしないように。

ドクター

(ノックをする)


アーミヤ

開いていますよ、どうぞ。


アーミヤ

……

……ドクター……?

悩みごと……? 私が、ですか?

……あはは……お見通しでしたか。

ちゃんと隠せてるつもりだったんですけど……

確かに、少し……ほんの少しだけ、悩んでいることがあるんです。

でも、それを我慢するのにも慣れてきてしまって。

やっぱり、みなさんの負担を増やすわけにはいきませんし……

ドクターも、そう思いますよね?

…………

……私、わからないんです。

一体、どうしたらいいのか……

ドクター

…………

アーミヤ

……もちろん、自分たちのしていることは理解していますし、その過程で犠牲は避けられないということもわかっているつもりです。

それでも……どうしても、わからないんです。

私たちは、なぜ……本当は救えたはずの人たちが、目の前から消えていくのを見過ごすことしかできないんでしょうか?

あと少し、手を伸ばせたら……きっと、届くはずなのに。

……自分が負うべき責任のことは、理解しています。……ですから私は、これからもこの歩みを止めはしません。

けれど、今は……どうにも、疲れてしまいました。

……

ドクター


アーミヤ

……ドクター。気にかけてくれたこと、ありがとうございます。

しばらく、一人にしてもらってもいいですか?


アーミヤ

おはようございます、Dr.。

あっ、ケルシー先生もいらしたんですね。

ケルシー

ああ。……少し、話があってな。

急を要する仕事で、いくらか人手が必要になった。

――龍門郊外に、廃墟となった移動都市が発見されたんだ。

私の推測が正しければ、チェルノボーグ事変の際に離脱した都市の一つだろう。

ついては、市街地を探索して情報収集を行うと共に、生存者の有無を確かめる必要がある。

仮に、レユニオンの潜伏が確認されるなど、より深刻な状況が発覚した場合には、我々の今後の動きにも大きく影響を及ぼすことになるだろうしな。

具体的な作戦内容はここにまとめてある。時間のある時に目を通してくれ。

アーミヤ

わかりました。

ケルシー

ああ、それと……

フランカから受け取った報告書によると、彼女たちはBSWに帰還する必要があるそうだ。

加えて、ペンギン急便からは、龍門のスラム街の状況について、現地で君と意見交換を行いたいと連絡を受けている。

実際に見ておくべき細かな事情が存在する、ということだろう。

アーミヤ

でしたら、今から行ってきます。

ドクターも一緒に――

ケルシー

いや。Dr.には、まだ話しておきたいことがある。

アーミヤ

――ええと……

私も同席していいですか?

ケルシー

駄目だ。

アーミヤ

ちゃんと耳を塞いでおきますから――

ケルシー

駄目だと言っただろう。

アーミヤ

う~……

ケルシー先生、あまりドクターを困らせないでくださいね。

ケルシー

わかっている。

……さて。

彼女に寄り添うことすら、まともにこなせないとはな。

まあいい。この結果は予想していた。

――アーミヤは、本当に強い子だ。

しかし、どんなに堅い殻で己を守っていたとしても、強い圧力を受け続ければ、いずれは押し潰されてしまうもの……

君には、そうした事態が訪れないようにしてもらいたい。

ゆえに、次に同様の事象が発生することがあれば、もう少し良い働きを期待したいものだ。

――?

その表情は何だ。

ドクター

ケルシー

あれは、彼女の身体状況に関係している物だ。

それ以上のことは、まだ教えられない。ただ、一点だけ注意すべきことを伝えるとするなら……

この先、仮にアーミヤが激しい戦闘に巻き込まれることがあれば――

――状況が落ち着き次第、すぐに指輪の状態を確認するよう心がけてくれ。

なお、その際指輪に少しでも変化が見られた場合には、必ず私に報告するように。

……ああ、それと。別件だが、二日後に検査センターで、君の身体検査を行う予定がある。忘れてくれるなよ。

――用件は以上だ。すでに、リスカムが君の護衛のため廊下で待機している。行ってやると良い。