幕開く者たちPV-ST-3・幕間『カルネヴァーレの規則』
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リターニアヴィクトリアカズデルシラクーザレム・ビリトン
ウルサス炎リターニアヴィクトリアカズデルシラクーザレム・ビリトンラテラーノ

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幕開く者たち PV-ST-3・幕間

『カルネヴァーレの規則』

1100年11月9日 p.m. 12:05

ノエミ

「食べすぎ注意な自慢のお味!」美味しいピッツァの配達はいかがですか~!

パプリカ、クアトロフォルマッジ、サルシッチャとポテト、ミックス、ディアボラ、そして定番のマルゲリータもございます!

腹が減っては仕事はできぬ! まずはお腹を満たしましょう! 一切れどうぞ、エンペラーさ……あっ、すみません、やっぱり顧問とお呼びしますね。

エンペラー

ん~、悪くねえ食感だ。もちもちの生地に旨味の濃い肉……これを作ったとこのショップカードはあるか? 一枚もらおう。

ノエミ

これは港湾部の労働者たちのキッチンを借りて私が作ったものなんです。

ええと、気に入っていただけたならレシピをお渡ししましょうか。

エンペラー

うーむ……

ノエミ

遠慮なさらず! このくらい当然のことですよ。

だって顧問が手伝ってくださらなかったら、今夜のパレードまでに壊れたフロート車を全部修理しようだなんて思えなかったでしょうから。

エンペラー

ああいや、俺はただ本場のシラクーザピッツァが龍門人の口に合うかを考えてたんだ。今度エクシアに研究させてみるか。「大地の果て」のメニューに加えるのもアリかもしれん。

ノエミ

ところで顧問、あちらで歌いながら働いてる方は、ピッツァは召し上がらないんでしょうか?

エンペラー

……

おいビッグビーク、こっちに来い。お前の口を塞ぐには持ってこいのもんが待ってるぜ。

毎度毎度、いつでもどこでも大声で歌いやがって。おまけにダミ声でひでえ歌と来た。何から文句言やいいかわかったもんじゃねえな……

そのメロディーは何なんだ? ジャングルで積み木遊びでもするとき用の歌なのか?

大祭司

わしは歌っとらんと気が晴れんし、やる気も出んのじゃ。

お主なんぞ、ゆったり座って「造形指導」とやらをしておるだけではないか、太っちょ。本当に汗水たらして駆け回りカンコンカンコン頑張っとるのはわしなんじゃぞ!

エンペラー

お前にゃ頑張る理由があるが、俺にはねえからな。

なんせお前のフロート車も火事で悲惨な目に遭ってんだ。ハッ、確かケツに火が付いたんだったか?

大祭司

……

まったく腹立たしいことじゃ! ちっとも格好良くないまではともかくとして、わしをあの狼のそばに置きよって!

ほれ、警察の小娘よ。手足がもげたフロート車は大方修復できたぞい。残りは燃えカスしか残っとらん狼だけじゃな。

わしに言わせれば、この短時間で新たに一台作り直すより、ほかのフロート車をもっと格好良く改造することに時間をかけたほうが良いと思うがのう!

フロート車はこれだけたくさんあるんじゃから、狼が一匹足りなかろうと誰も気づかんじゃろ!

エンペラー

言えてるな。

ノエミ

だ、ダメですよ。

シラクーザには獣にまつわる伝説がたくさんありますけど、中でも狼には特別な意味があるんです。

それに、シティホールは早いうちからフロート車の数とモデルを公表してますから、一台足りないとなったら、いらない混乱を招いてしまいますし……

大祭司

実を言うと――これ太っちょ、わしの口に食べ物を詰め込むのはやめい……むっ! これはパイナップルか? 反骨精神を感じるのう。

シラクーザの警官は皆、ピッツァの作り方を学ばねばならんものなのか?

ノエミ

いえ、そういうわけでは。お父さんがほかの都市でピッツァ屋さんをやってまして、私は小さい頃からそこで働いてたんです。

すっごく評判のいいお店なんですよ。だから私、小さい頃は、シラクーザ中に支店を開いて、本社として専用の移動区画まで持つことが夢だったんです。

うちの宣伝文句を聞いたことありません? 「ノエミピッツァ、食べすぎ注意な自慢のお味!」ってやつ……

エンペラー&大祭司

……ないな。

ノエミ

……

そりゃそうですよね。結局、支店をオープンするようなお金は貯まらなかったので。

商売は繁盛してましたし、別に食い逃げされてたわけでもないんですが、売り上げの大部分はファミリーへのみかじめ料で持っていかれちゃって……

だから、ヌオバ・ウォルシーニ警察学校の学生を募集してると聞いて、飛んできたんです。警察になったら、お店を守れるかもって。

エンペラー

うーむ……

ノエミ

幼稚な考えだってお思いですよね? 私も実際、警察になるほうが支店を開くよりもずっと難しいって感じてます。ここ数日の間も、立て続けに色々起きましたし……

エンペラー

視点を変えて考えてみな、若いの。

せっかく警察になったなら、もうちょっと個性を出したキャッチフレーズに変えて消費者心をくすぐってみたらどうだ? たとえば――

「ノエミピッツァ、不味けりゃ私を逮捕して!」とかな。

ノエミ

えっ……

大祭司

お主を見ておると、うちのズゥママを思い出すわい。若いもんは皆考え方がシンプルで、やる気に満ちとるのう。

やれやれ、全部お主のせいじゃぞ、太っちょ。急にこんな場所まで引っ張ってきよって、ズゥママに一声かける暇もなかったではないか。

エンペラー

俺たちが集まる価値のあるパーティーなんざそうねえだろ、ビッグビーク。

ましてや、パーティーが終わったら真面目な話をしなきゃなんねえんだからよ。

ノエミ

なんにせよ、お二人ともありがとうございます! ご両名が突然現れて、率先的に手を貸してくださらなければ、本当に途方に暮れるところでした。

報酬については、カルネヴァーレが終わり次第シティホールに申請しておきますので!

エンペラー

報酬ならもうもらったぜ。

エンペラーはピッツァをもう一切れ口に詰め込んだ。

大祭司

このピッツァに免じて、最後まで手伝ってやろうとも。

大祭司もまた、ピッツァをもう一切れ口に詰め込んだ。

エンペラー

しかし正直言うと、このバカ狼が塵になるまで燃えたのを見るとワケもなくスカッとするな。

ノエミ

えっと、それって……

エンペラー

だが、パーティーを台無しにされたことのほうがもっと気に入らねえ。


がっかりした商人

あーあ、世の中わかんないもんだな!

ここに来るまでに見てきたほかの屋台は全部、夜のうちにがっぽり稼ごうと意気込んで準備中だってのに、俺たちは早々に死刑宣告を受けてるだなんてさ。

俺はもう知らないぞ。今回の損失はお前一人で負ってくれ。

強情なパートナー

そりゃないだろ、俺だってあの時は良かれと思ってやったことなんだぞ! 一昨日はあんだけ大雨が降ったから、被害を最小限に抑えようとしたんだよ。

がっかりした商人

それで庭に干した食材をほったらかして、ビールのカートを取りに出てったっていうのか?

強情なパートナー

慌ててたんだって……

がっかりした商人

カートには保冷システムがついてるし、ちゃんと密閉されてるんだから雨に濡れてもどうってことないのに、わざわざ持って帰ってきたから俺が苦労して確保した場所が取られちゃっただろ!

おかげで今は屋台も食材もなしだ! 何がカルネヴァーレだよ、こんなの俺の葬式の間違いだろ!

こんなことなら映画を撮り続けてたほうがよかったな。ファミリーの連中が現場にやってきてあれこれ口を出してくるけど、とりあえず飯は食えてたし。お前のホラ話を信じてここに来たせいで――

強情なパートナー

うわっ、またあんたか!

???

Zzz、Zzz……

がっかりした商人

おいおい、まだいたのかよ! なんだってアイスを食べ終わるなりその場で居眠りしてるんだ?

おーい、神父さん? ――はぁ、この様子を撮ってやりたいくらいだよ!

アグニル

なぜ撮らないんだね?

出来が良ければ、お金を払っても構わないのだが。

がっかりした商人

えっ?

アグニル

君はカメラを扱えるのかい?

がっかりした商人

そうだけど。

アグニル

今日はヌオバ・ウォルシーニにとって最も重要な日なのだから、誰もが着飾って出てくるはずだ。

マスクと衣装を身に着けた人々と、巨大で神秘的なフロート車……私がその中に身を置いていれば、記念写真を撮りたいと思うことだろう。

だが、パレードはどんどん進んでいくし、写真のために立ち止まることはできはしない。そんな時、プロのカメラマンがそばで撮影してくれるのなら、喜んでお願いすると思うね。

それに、その時は通りがビール屋やアイスクリーム屋で埋め尽くされることになる。君がお客を勝ち取れるとは限らない――正直なところ、君たちのアイスは甘さが足りなくて、ひどい味だったしね。

がっかりした商人

なあ、ぼさっとしてる場合じゃないぞ!

強情なパートナー

ど、どうしたんだよ?

がっかりした商人

さっさとカメラを取ってこなくちゃ! フィルムもたんまり買ってこよう!

お客さん、ありがとうございました。やっぱりこいつとは、どうも考えが合わないみたいです。一緒に仕事をするには向いてないんでしょうね。

アグニル

問題というのはいずれ明らかになるものであり、そして解決の方法もまた常に存在するものだからね。

がっかりした商人

それにしても、この街に教会はなかったと思いますけど……神父さんはどこから来たんですか?

アグニル

モンテルーペだよ。

がっかりした商人

首都でしたか……ここからだと遠いですよね。わざわざいらしたお目当ては、カルネヴァーレですか?

アグニル

古い友人に頼まれて見に来たのさ。彼女はこのイベントをいくらか気にかけているようでね。

がっかりした商人

確かに、シラクーザでは長いこと、こんなに盛大なイベントを開く都市なんてありませんでしたもんね。

誕生祝いと言えば、お隣のリターニアの女帝のための祝賀会も年に一度開かれてるって聞きました。国民が一斉に集まって、回を重ねるごとに豪華になってるとか……

アグニル

そう、シラクーザでは長いこと、これほど盛大なイベントを開く都市などなかった……

雨が降らなければいいのだが。でないと、秩序を維持するのが難しくなるからね。


ウンベルト

……イングリッドさん、これは一体?

イングリッド

この布、もう使わないものだよね? ゴミ箱から拾って、剣を拭くのに使わせてもらったよ。

ウンベルト

もっと柔らかい綿布を探してきましょう。

イングリッド

いや、これで大丈夫さ。

ウンベルト

今夜はカルネヴァーレですよ。街中ほとんどの通りでお祝いをしているわけですし、ずっとこの店にいらっしゃらなくても。

イングリッド

貴方の代わりに厄介ごとを片付けると、バーゴに約束したからね。

ウンベルト

あなたはルキーノの居場所を突き止めて、私と共にヴェネツィアの屋敷へ向かいあの子を連れ戻してくれたのですからもう、十分助けていただきましたよ。改めて感謝をお伝えさせてください。

イングリッド

礼はいらないよ、ウンベルト。

あれ以上ルキーノを追わせるなとヴェネツィアを説得したのは貴方なのだから、あの子を救い出したのは貴方自身さ。

ところで、そのルキーノはまだ部屋に閉じこもっているの? しばらく見ていないけれど、また外に出てしまったら困りものだよ。

ウンベルト

出たいと言うなら好きにさせてやりましょう。ここ数日は色々な経験をしましたから、まだ幼いあの子にはそれを整理するのに時間がかかるはずです。

もしかすると、私はこれまで、あの子に厳しくしすぎていたのかもしれません。

イングリッド

あるいは、貴方への接し方がわからなくなっただけかもね。ただのサルトリアだったはずの祖父が、かつてはシラクーザのドンたちに眠れぬ思いをさせていた「裁断士」だったというんだから。

ウンベルト

それ自体は大したことではありませんよ。重要なのは、危機を脱してそうした過去を知ったあと、あの子が自分にどう向き合うかということです。

私はあとどれだけ付き添ってやれるでしょうか? それを思えば、あの子にはよく考えるべき時が来たのです。

さて、イングリッドさん。我々もこれでお別れとしましょうか。

イングリッド

……

ウンベルト

実のところ、あなたはすでに知っているのでしょう?

イングリッド

何のことかな?

ウンベルト

当時娘さんを傷つけた犯人の正体ですよ。

イングリッド

フッ、なぜそう思うの?

ウンベルト

ははっ、お忘れですか? 私もかつては殺し屋だったのですよ。

あなたの武器はとても鋭い。手入れの必要などないはずです。それに、あなたにはこうした習慣はありませんね。

それでも一人の殺し屋が急に自分の剣を磨き始めたということは、それをしまうか、あるいは誰かを殺しにいくつもりなのでしょう。

イングリッド

まあ、そうだね。

……まだ推測の段階だけれど、得られるものはあった。だから礼はいらないと言ったんだ。

ウンベルト

あなたがこの都市へ来て、デ・モンターノに留まっているのは、当時の真相を――誰があの暗殺を画策し、内乱の中でリサさんを傷つけたかを知るためでしたね。

ですが、すでに答えを知ったのなら、バーゴとの約束を守り続ける必要もないでしょう。

私には今や、大した厄介ごともないわけですしね。

イングリッド

ゲームは終わっていないのだから、「牙」はまだこの街にいる。私も剣を交えたよ。相手は子供二人だけれど、弱くはなかった。

私が二人を見つけられる以上、向こうも貴方を見つけられるはず。

貴方は老いて病気もしているんだ。今の状態で渡り合えば……死ぬことになるよ。

ウンベルト

それが本来私が行きつくはずの終わりなのですよ。あなたのお力があっても、それは避けられぬことです。

イングリッド

……

ウンベルト

ですから、せめて今夜だけは、しばらく静かに過ごしたいと思うのです。

1100年11月9日 p.m. 4:00

港の労働者

それじゃ俺らはもう行くよ――あれ、新入りか。前の管理人は?

管理人

……三十分前交代したところですけど、今頃はリハーサル中じゃないですかね。

港の労働者

なんだって?

管理人

知らなかったんですか? あの人、前はミラノ劇場で演奏してたんですよ。サックスの名手でしたから、カルネヴァーレのフロート車の楽隊に招かれたらしくて。

さては、ずっと隠してたんですね。多分明日、自分の写真が載った新聞をあなたたちに見せびらかそうと思ってるんですよ!

港の労働者

まったく、あいつめ!

それで、今夜はお前が当直なのか?

管理人

ええ、何しろ新入りですから。幸い、カルネヴァーレの影響で、今夜はこの港も特別態勢ですから、普段ほど忙しくはなりませんし。

ラジオの音量を最大にして、遠くからでも雰囲気を味わうことにしますよ。

ほらほら、早く行ってください。パレードで良い場所取れなくなっちゃいますよ。

港の労働者

おう、お疲れさん。それじゃあな。

管理人

ふぅ……

ガンビーノ

口が滑りかけてたんじゃねえか。

「管理人」

だったらあんたがやりゃいいだろ?

ガンビーノ

俺は市長の就任宣伝映画のエキストラなんざやってねえからな。そんな演技力はねえんだよ。

「管理人」

一緒にすんなっての。あれはいつも通りの自分でいいし、撮り直しだってできたが、こっちのはボロを出したらアントニオさんの今夜の段取りが全部バレちまうんだからよ。

今日はあんたにとっても俺にとっても、そしてヴェネツィアファミリー全体にとっても重要な日なんだぞ。

俺たちが本当にこの都市を掌握することができたら、アントニオさんはきっと約束を果たしてくれる。あんたの……えーと、シチリアの栄光を取り戻すのだって手伝ってくれるさ。

ガンビーノ

俺はただ、カールと同じ末路を辿らずに済みゃそれでいいさ……で、例の一流演奏家はどこだ?

「管理人」

地獄でサックス吹いてるよ。向こうのコンテナに置いてある。死体は事が済んだらまとめて処理するつもりだ。

ガンビーノ

そんじゃ、この窓口は任せるぜ。

「管理人」

安心しろ。

今夜は、港内にある車両はどれも、出入りの時に管理窓口で特別なチェックを受ける必要があるが、ヴェネツィア自工の車は一時的にリストに追加済みだ。

移動都市の測位システムはもう切ってあるし、残ってるのは暗号化されたチャンネルだけ。この夜のうちは、うちのファミリーが持ってる例の陸上艦を除けば、誰もこの都市には近づけない。

ガンビーノ

ほかのメンバーはこの辺りに控えてる。陸上艦が都市の近くまで来たら接続を始めろ。その時には、ヌオバ・ウォルシーニ港にいる無関係な人間は全員消えることになる。

「管理人」

アントニオさんのほうは?

ガンビーノ

俺たちがボスの心配する必要なんざあるか?

あとほんの数時間で……本物のカルネヴァーレの始まりだ。この夜を楽しめよ、ヌオバ・ウォルシーニ人ども。

???

うーん、開会の挨拶にしては随分安っぽい言葉だね。

「管理人」

――!

その声は頭上から聞こえた。

コンテナ上方にあるクレーンの梁の上、白い狼が驚愕する二人を興味深げに見つめている。彼女は、演出に耐え切れず声を上げて劇を遮った観客のように、眉根を寄せて口元を歪めていた。

「管理人」

誰だ? ずっとそこにいたのか?

あいつを仕留めろ、ガンビーノ!

ガンビーノ

おうとも。

安っぽい挨拶にも拍手をいただけるとはな。

ラップランド

キミはボクの予想を初めて覆してきたでしょう?

だけど、ボクとしてはキミが歯向かってくるのを期待してたんだけどね、ガンビーノ。

ガンビーノ

本当はそうしたいところだが、考えるに値しないほど成功率の低いことはやらねえ主義でな。

ラップランド

アハハッ。それで、キミのお友達は?

ガンビーノ

カポネか? 別件で「次代のヴェネツィア」を手伝ってるよ。

ラップランド

忙しいものだね、シチリア人さん。

ガンビーノ

一体何がしてえんだ? ラップランド。

あんたには裏で何度も手を貸してきただろ。今夜はこれ以上――

ラップランド

んん?

ガンビーノ

いやその、つまりだな……

「次代のヴェネツィア」はこの都市でファミリーが一年間積み重ねてきたものを全部つぎ込んだところなんだ。こうなりゃ、あんたが多少暴れようとしてるにせよ、俺じゃ力になれねえってことだよ。

ラップランド

キミってば、相変わらずボクのことをよくわかってると思い込んでるみたいだね。ボクたち古い付き合いじゃない。どうしてキミを困らせる必要があるっていうの?

キミはいつも通り、ボスから割り当てられた仕事をこなせばいいんだよ。

彼のやりたいこととボクのやりたいことは別に矛盾してないんだ。もしかするとボクは、彼のことを手伝ってもいいと思ってるかもしれないよ?

だってカルネヴァーレなんだから! この新都市にみんなが抱いてる願いは、すべて叶えられるべきなんだよ!

要するに、地面に転がってるこいつを殺す必要はなかったってこと――なのにキミったら手が早すぎ!

次からは気を付けてね。自分が悪者だってことをそんなに急いでバラしちゃだめだよ。道理でキミはカポネほど市民ポイントが貯まってないわけだ。

ガンビーノ

……

はぁ。まあ、ボスに命じられた仕事までは多少時間があるしな。何かしてほしいことはあるか?

ラップランド

ヴェネツィアの屋敷に忘れ物しちゃったから、取ってきてもらえない?

ガンビーノ

はぁ? 何を忘れたってんだ?

ラップランド

贈り物の入ったケースだよ。

ガンビーノ

……まさか、あの見習いサルトリアが持ち歩いてたやつか――

ラップランド

フフッ。

それと、カラフルなリボンや風船、スポットライトなんかも調達してきてね。ほら、早く!

長きカルネヴァーレ