暗黒時代・下 1-10・戦闘後
残留
これで、包囲を突破したとみて良さそうだな……
しかし、あの場に残った彼らが……!
……それを思うと、私は……
そこまでにしろ、ニアール。
……気を失っているとは言え、アーミヤには聞かせられん。無論、ほかのメンバーにもな。
だが、彼女も内心では理解しているはずだ。アーミヤは、私たちが思うよりもずっと大人なのだから……
……う……
……ううん……
だとしても、聞かせるわけにはいかないんだ。
彼女はすでに……多くを背負いすぎている。この上、さらに苦しみを負わせるようなことはしたくない。
彼らの努力を、無駄にしないためにもな……
我々は生かされたんだ。となればその我々は、ドクターとアーミヤを……なんとしても、無事に帰還させなければならん。
……
そう、だな。君の言う通りだ。
ああ。……今は、落ち込んでいる場合じゃない。
「耀騎士」たる者、いかなる時も人々を導く光となるべき……そうだろう?
……
かもしれないな。ともかく、今は為すべきことを為すまでだ。
――総員、隊列を整えろ! じきに到着だ。気を緩めるなよ!
……
はぁ……
思えば、「すぐ追いつく」なんて気休めを言って、本当に戻ってきた奴なんて……ただの一人も居やしなかった。
……う……
……あれ……ドクター……? 何が、起きたんでしょうか……?
ええと……とりあえず、下ろしてもらってもいいですか……?
自分で、歩けますから……
少し……気を失っていた、だけですし……大丈夫です。
……私たち……離脱できたんですね。
Aceさんたちは……
......
そう、ですか……
……でも、大丈夫です。Aceさんなら、絶対戻ってきてくれますから。
ロドスの仲間は……本当に、強い人ばかりですし……
……気付けば、南側出口のそばまで来ていますね。ここから、チェルノボーグを……離れさえ、すれば……
よう、やく……
……う、ぅっ……
ドクター……寄りかかっても、いいですか……?
今だけ……ほんの少しだけ……
…………
――――
随分と粘るものだ。
……
うん……思ったよりやるみたいだね、こいつら……
今や街の半分は焼け落ちて、この広場だって火の海だ。その上、鉄も融けるような熱さの中だっていうのに……
どうして……まだ戦えるんだ?
奴らは身を粉にする覚悟なのだろうさ。まったく、大したものだ。
ではその覚悟、覚えておこう。
ロドスの者たちよ。